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セデック・バレ 第二部 虹の橋
2013年4月20日公開

セデック・バレ 第二部 虹の橋

WARRIORS OF THE RAINBOW II: RAINBOW BRIDGE/賽德克・巴? 彩虹橋

R15+1322013年4月20日公開

bakeneko

5.0

ネタバレ台湾の桜は紅い

第一部で蜂起したセデック族の抗争の行く末を、熾烈な戦闘&部族としての誇りと覚悟の情感で見せる後半部で、絶望的な状況でも勇敢に戦う描写は「アラモ」や「ワイルドバンチ」等の“玉砕もの”の滅びゆく勇者への挽歌を彷彿とさせます(そして締めは「アンダーグラウンド」!)。 地の利を応用したゲリラ戦で文明=日本軍を翻弄しつつ、厳粛な運命を潔く受け入れて滅んでゆく“自然の民”の誇りと結束をダイナミックに描いた叙事詩的作品で、豊かな深緑の中で殺し合う集団戦闘の躍動感が、蛮族の誇りを最後の輝く虹として浮かび上がらせています。 かなり事実を脚色した映画で、実際の事件は感情的な小競り合いが拡大したものですし、事件後の投降者への日本側の弾圧も苛烈だったのですが、そこは映画!、“文明化に抗って誇り高く消えて行った蛮族の晩歌”に耳を傾けましょう。 ねたばれ? 1、劇中で咲いている紅い桜は、和名:カンヒザクラ(寒緋桜)で、台湾では“山櫻花”と呼ばれ、山岳部に分布しています。日本では沖縄に広く自生していて1月から2月に開花します。 2、日本軍が使った毒ガス弾(ルイサイト)は、糜爛性毒ガスの一種で有機ヒ素化合物です。 3、山岳戦でのセデック族がとても強かったことから日本帝国軍部は、セデック族らから編成された“高砂義勇隊”を設立しました(日本軍の中でも勇猛さで突出していたことで有名であります)。 4、この事件をきっかけにして、日本の台湾統治は現地人を劣等として差別する“科学的植民地主義から、日本人と同等に扱う” 内地延長主義“という、より温和な融和政策へ方向転換したことが、今日まで台湾で続く親日感覚の起因となっています。 5、台湾に行くと全島の地図に各部族の略絵が描かれた略図や旗を観ることができて、沢山の部族が分住していたことがわかります。 6、でもどうして大学の研究室標本になっていたのだろう?

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