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鳥を見て!

ymo********

5.0

こういう映画もあって、全然いいんだなぁ

”良く分かんない事がいっぱいある” 静咲子役で出演している広澤草さんは言っていますが、いっぱい所ではなく良く分かんない事だらけです。 個性的な作品を多く送り出している青春Hシリーズにおいてもこれほど意味がわからない作品はありません。 このテーマも意図も良く分からない作品のストーリーを説明することの意味があるのかはわかりませんが、物語は、”私は、SEXを楽しみたいの”と公言する合コン狂いの女子大生かおり(七咲楓花)は、”こんな所は、糞だ”と言い残し合コンを途中で抜け出した野鳥カメラマンである静弦太(片山享)が気になり、弦太のアルバイト先を尋ねるも”あんた、ストーカー”と相手にもされません。そんな折、偶然見かけた鳥の話をしたことから弦太とバードウォッチングに出かけることになるも事故に遭い、病院に見舞いに来た弦太の姉・咲子(広澤草)と親しくなるも・・・。 この様に言えば、この物語は、本当の愛を知らなかった女性が、運命の人と出会うことにより変わっていくというような女性の成長物語を描いている様に感じられますが、実際は脈略のない話が延々と続くだけです。 話の脈略のなさと同様にして、これも意図がよく分かりませんが非常に面白い映像を多用します。具体的には、天井や足下等の変わったアングルや光の取り入れ方または、やたらと遠くから出演者を撮すなどのカメラの使い方が面白く、それに加えて、敢えて背景の人物が不自然に動く様な編集や同じシーンを様々な角度や撮影手法により二度三度と繰り返してみせる手法などよくわからない監督の拘りが興味深いです。 ”初めて、恋を知りました” 突然、結ばれるかおりと弦太で幕引きかと思いきや「鳥を見て!!」「鳥を見て!!!」と続いていきます。ここまで来ると、わからなさも最高潮です。 ”こういう映画もあって、全然いいんだなぁ” 静弦太役の片山享さんの言葉ですが、誰にでもよく分かる映画が多いなかで分からない映画があってもよくて、そのわからなさが魅力となっている希有な作品です。二度三度と観てもわかるとは思えませんが、それでも、もう一度劇場で観たい作品です。

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