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遊星からの物体X ファーストコンタクト (2011)

THE THING

監督
マシーズ・ヴァン・ヘイニンゲン・Jr
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3.37 / 評価:673件

解説

『ハロウィン』などの鬼才ジョン・カーペンターが1982年に放った傑作SFホラー『遊星からの物体X』の前日譚(たん)。氷魂の中に閉じ込められた宇宙生命体を発見した、ノルウェー南極観測隊が体験する未曽有の恐怖をスリリングに活写していく。監督を務めるのは、CM業界出身の新鋭マシーズ・ヴァン・ヘイニンゲン・Jr。『スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団』のメアリー・エリザベス・ウィンステッドが、宇宙生命体の脅威に挑んでいく考古生物学者を快演する。生命体に同化されておぞましい変ぼうを遂げていく人体を作り上げたVFXも見ものだ。

シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ

ノルウェーの南極観測隊が、氷の中に閉じ込められた未知の生命体を発見。古代の生物ではないかと推測され、その調査のために考古生物学者ケイト(メアリー・エリザベス・ウィンステッド)が彼らの基地に向かう。だが、生命体は解凍されて長い眠りから覚醒。しかも、それはほかの生物の体内に侵入しては、細胞を同化して宿主そのものに擬態する、宇宙からやって来た生命体だったのだ。突如として宿主の肉体を破壊するように変形しては襲い掛かる生命体によって、彼らは誰が同化されているのか判断できない状況になっていき……。

シネマトゥデイ (外部リンク)

映画レポート

(C)2011 UNIVERSAL STUDIOS All Rights Reserved.
(C)2011 UNIVERSAL STUDIOS All Rights Reserved.

「遊星からの物体X ファーストコンタクト」偉大なオリジナルへのリスペクトを貫き通した正攻法の前日談

 「遊星からの物体X」は製作後30年経った今もファンに繰り返し観られているSFホラーだ。ロブ・ボッティンの画期的なSFXもさることながら、南極基地隊員12人のキャラクターを見事に描き分け、ハスキー犬の名演技まで引き出したジョン・カーペンター監督の緻密な演出が、限定空間におけるサバイバル劇の最高峰を生み出したのだ。

 その偉大な傑作を超えることは不可能だという賢明なる認識のもと“ノルウェー隊に何が起こったのか?”というプリクエル企画に挑んだ作り手たちは、すぐさま大いなる矛盾に直面したことだろう。わざわざリメイクを避けて別の物語の創造に取り組んだのに、結局はエイリアンの覚醒→人体乗っ取り→閉所での死闘というカーペンター版に酷似したプロットに逆戻りしてしまったのだから!

 しかし笑みを一切見せない主演女優メアリー・エリザベス・ウィンステッドの熱演に象徴されるように、本作には真剣な気迫のようなものが随所にみなぎっている。エイリアンとの相討ち覚悟の火炎放射攻撃。誰が乗っ取られたかを“歯”で判別するという新たな試み。さらにはCGとSFXを融合させてエイリアンの変態、分裂、再生を映像化し、この世のものとは思えぬ“異常な光景”を惜しみなく連打する。そしてエンドロールとともに最後のピースがぴたりとはまった瞬間、たちまち観る者の脳裏にはカーペンター版の導入部が甦るに違いない。オリジナルへのリスペクトを愚直なまでに貫いた本作は、奇をてらわず堂々と“正しき前日談”として完成したのだ。(高橋諭治)

映画.com(外部リンク)

2012年8月2日 更新

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