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ペンギン夫婦の作りかた (2012)

監督
平林克理
  • みたいムービー 50
  • みたログ 208

3.11 / 評価:96件

そんな都合のいい話があるわけないでしょ!

  • derzibet さん
  • 2012年10月21日 22時37分
  • 閲覧数 826
  • 役立ち度 10
    • 総合評価
    • ★★★★★

人気となった「石垣島ラー油」の誕生秘話を国際結婚カップルの夫婦愛や帰化問題、はたまた、地元住民との軋轢問題などを絡めて描きます。

物語は、中国人カメラマン・ギョウコウ(ワン・チュアンイー)と結婚したフリーライターの歩美(小池栄子)は夫の失業を機に石垣島に移住します。そんな中、島の食材を使ったラー油を売り出すことを思いつくが・・・。

はっきり言うと、酷い作品です。

元々は、「石垣島ラー油」を生み出した辺銀愛理さんの自伝本を元にしたものだそうですが、そちらは未読ですのではっきりとは言えませんが、映画にするほどの話ではなくテレビで良い話として取り上げる程度のものを無理に映画化したために無理な話を挿入して本来の物語自体も台無しにしてしまった感があります。

”島じゃこんな事めったにないから”
”情報屋か!”
”取引が近いって事だろ”

”ラー油を作っています”

一番酷いのが、この薬物ネタでしょう。

夫婦が帰化申請の面接に訪れた役所で、面接を担当する役人(深水元基)から麻薬の密造を疑われて出入りしているスナックを別の役人が大勢の屈強な男達(警察?)を引き連れて急襲します。しかし、作っていたのはラー油・・・。

勘弁してください。

「ホタルノヒカリ」の映画版でも白玉粉を麻薬と勘違いする話がありましたが、作っている方々は恥ずかしくないのでしょうか?

”では続きを”
”大変、失礼なことを”

”そんなんじゃ帰化認められませんよ”

実際の帰化申請がどの様なものかは知りませんが、盗撮や礼状もなしに家宅捜索を行うなどという人権を無視した違法な行動をしたにも拘わらず間違いでしたとは考えられません。普通、役所としては懲罰の対象となり刑事的な処罰も求めてしかるべきものがやり過ごされて、後日、何事もないように帰化申請の許可の書類の交付会場に面接担当者が座っているのはいかなる理由なのでしょうか?石垣島には日本の法律は及ばないのでしょうか?

”奥さんへの感謝の気持ちとか”
”本当にこの島に住むとはね”
”この島に移住して良かったと思います”
”フリーマーケットに出店するのよ”

”一緒にいる意味ないよ”

”ごめん、僕が悪かった”

”一番好きな動物ってことで”

”私が決めました”

物語に山がないので、余計なエピソードに加えて国籍、言葉、文化などが違う夫婦の愛の物語としたのでしょうが、歩美の身勝手さは終始一貫しており結局は変わることはありません。

”ちやんと日本語でしゃべってよ”

けんかして中国語でまくしたてる夫に放つ言葉は、そのような差異を強調したいのでしょうが、結構な年月一緒に暮らした夫婦なのですからある程度の中国語は理解してしかるべきです。ドラマ性のなさ故でしょうが不自然さが目立つばかりです。

NHKの「テレビで中国語」で一年もの間、受講生として出演してきた小池さんを起用したからには、もう少し活用しても良かったのでは?。少々、もったいない気がします。

ペパーチ(島胡椒)を譲って貰うために訪れた島の老人が頑なにそれを拒絶するも何度も通うことにより心を開く件も、その原因も理由も明らかにしません。ステレオタイプな都市からの移住住民と地元住民の対立以上のものはありません。

八重山そば、ゴーヤ・チャンプルー、水餃子・・・。

劇中の料理の数々は原作の「辺銀食堂」からのものですが、大変おいしそうです。「かもめ食堂」など料理が際立つ作品があますが、この作品の料理も大変魅力的です。その上、辺銀夫婦の食べっぷりも良く観ていて気持ちが良いです。

残念ながら、この事以外には観るべき点はありません。

”そんな都合のいい話があるわけないでしょ”

帰化申請の面接官の言葉は、この映画自身に向けられています。

完全に盛りすぎです。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

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