ブルース・ウィリスだけ少し異質な存在
- morecambeandwise さん
- 2019年1月14日 3時03分
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ウェス・アンダーソン監督のテイストが存分に生かされた映像と、ロケーションだけでも楽しいですが、実力に定評のあるキャストで、意外なほどストレートな少年と少女の逃避行を描きます。
ボーイスカウトを辞める、と置き手紙をした少年サム。実は家庭内でうまくいっていない少女スージーと1年前に出会って以来、密かにお互いの境遇に共感し合って駆け落ちを企んでいた、という話。ボーイスカウトの知識を存分に生かして、子供なりの知恵でサバイバルを実践しようとするサムのいじらしさったら。
あわてて彼らを探し出す人々にもそれぞれに秘密があったり、自分なりの挫折や懊悩を抱えて、でもそれぞれの人生を全うすべく全力で生きています。
いったんは彼らを見つけるのに協力したボーイスカウトの面々が、監禁された二人を助け出すくだりは胸アツです。そこに台風が押し寄せ、奇しくも毎年出し物の「ノアの方舟」のミュージカルを地でゆく洪水が起きる、というクライマックス。
それぞれがどこか、心ここにあらず、といった感じで参加しているこの映画、なぜかブルース・ウィリスだけはまっとうな人の感情やヒロイズムを持ち合わせているように思われて、最後にサムを養子に引き受ける、というオチがすごく唐突に見えてしまいました。
でも、ブリトゥンの「青少年の管弦楽入門」を生かした掴みとか、もうスタイルや映像だけでわくわくしてしまう、快作です。
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