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推理作家ポー 最期の5日間 (2012)

THE RAVEN

監督
ジェームズ・マクティーグ
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2.99 / 評価:373件

解説

「モルグ街の殺人」「黒猫」など数々の推理小説で著名な作家エドガー・アラン・ポーの最期の日々を大胆な発想で描いたサスペンス・スリラー。ポーの著作を模倣した連続殺人事件が起きたことで、事件解明のために彼自身が捜査に加わり殺人鬼を追い詰めていく。主人公ポーには『2012』のジョン・キューザック、共演には『三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船』のルーク・エヴァンス、『ヒットマンズ・レクイエム』のブレンダン・グリーソンらが集結。『Vフォー・ヴェンデッタ』のジェームズ・マクティーグ監督による、作品の世界観を表現した映像にも注目。

シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ

1849年のボルチモア。ある殺人事件を担当することになった若手刑事エメット・フィールズ(ルーク・エヴァンス)は、事件が推理作家エドガー・アラン・ポー(ジョン・キューザック)の作品によく似ていることを察知。貧乏で酒におぼれる生活を送るポーは容疑者とみなされるが、捜査が進められる中、彼の著作をまねるように連続殺人が発生。その後、自らのアリバイが証明されたポーは、事件解明のため捜査に加わるが……。

シネマトゥデイ (外部リンク)

映画レポート

(C)2011 Incentive Film Productions, LLC. All rights reserved.
(C)2011 Incentive Film Productions, LLC. All rights reserved.

「推理作家ポー 最期の5日間」死体への変態的な敬意がみごとなまでにないミステリーサスペンス

 エドガー・アラン・ポーが亡くなったのは1849年、彼が40歳の時だが、その年齢までに書いた詩、短編群が世界にもたらした影響力は計り知れない。たとえば「モルグ街の殺人」、新聞を賑わした現実の事件、美女の水死体に推理のメスを入れる「マリー・ロジェの謎」(「ツイン・ピークス」的)に登場の高踏派推理マニア=オーギュスト・デュパンと書き手<私>の関係は、そのままコナン・ドイルのシャーロック・ホームズとワトソンの関係の原型となる。編集を含め、生計の主戦場は雑誌、新聞であり、ポーは読者へのウケを計算高く論理的に突き詰め、それがスキャンダラスで冷ややかな耽美にいたる眼高手高の天才であった。

 ポーの死はいまだに謎をはらんでいて解明されていない。そこを突いての、こちらは眼高手低気味ながら興味深いフィクション上の解明が「推理作家エドガー・アラン・ポー、最期の5日間」である。「モルグ街の殺人」から、「アモンティリアードの樽」まで何篇かのポーの殺人小説になぞったかのような事件が相次ぎ、ポーを悩ませる。ポー(の小説)が作り出した模倣殺人犯との対決、というサスペンスを監督ジェームズ・マクティーグ(「Vフォー・ヴェンデッタ」)は彼の飲んだくれの最期の日々に組み込むのだ。「落とし穴と振り子」も模倣され、これがもっとも残酷な描写か。こうした試みは面白い。ただ、この模倣犯には殺人、そして死体への変態的な敬意がみごとなまでにない。模倣犯にないのではなく、監督にないのである。(滝本誠夫)

映画.com(外部リンク)

2012年10月4日 更新

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