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R-18文学賞vol.1 自縄自縛の私
2013年2月2日公開

R-18文学賞vol.1 自縄自縛の私

R15+1062013年2月2日公開

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5.0

秀作。

度々挿入される絵本と音楽とナレーションが実によい味わいを醸し出している。とりわけ印象深かったのは映画導入部の絵本シーンに流れる、室内楽アンサンブルによるボロディンの『ダッタン人の踊り』の〈純粋な憧憬〉を表した歌の旋律。この世で生きることは基本的に苦しさや虚しさばかり。だからこそ、このような世界で生きていくときの〈慰め〉や〈張り合い〉をどこにどうやって求めていくのかが竹中監督一流の対象との面白い距離感覚を通して描かれている。これは問題作であり秀作です。

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