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ホビット 決戦のゆくえ (2014)

THE HOBBIT: THE BATTLE OF THE FIVE ARMIES

監督
ピーター・ジャクソン
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3.69 / 評価:1473件

解説

J・R・R・トールキンの『ロード・オブ・ザ・リング』3部作に続き、その物語の前日譚(たん)をピーター・ジャクソンが映画化したアドベンチャー3部作の最終章。ドワーフの王国の奪取を目指し旅をしていたホビット族の主人公とドワーフたちが、ついに王国を奪還、目覚めた竜の怪物や最大の敵サウロンとの死闘を繰り広げるさまを描く。イアン・マッケランやマーティン・フリーマン、オーランド・ブルームなど豪華キャストが再集結。壮大な世界観やクリーチャーなどのビジュアル、最後を締めくくる大スケールのバトルは必見。

シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ

ドワーフの王国を取り戻すべく旅をしていたホビット族のビルボ・バギンズ(マーティン・フリーマン)やドワーフのトーリン(リチャード・アーミティッジ)らは、竜のスマウグからついに王国を奪い返す。しかし、スマウグは人々を襲い、その一方でトーリンが財宝を独り占めしようとし、ビルボがそれを止めようと危険な選択をしてしまう。そんな中、宿敵サウロンが奇襲を仕掛け、ドワーフとエルフと人間の間では対立が深まり……。

シネマトゥデイ (外部リンク)

映画レポート

(C)2014 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND METRO-GOLDWYN-MAYER PICTURES INC.
(C)2014 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND METRO-GOLDWYN-MAYER PICTURES INC.

「ホビット 決戦のゆくえ」激しい戦いの最中で一筋の光となる、ビルボの純朴な魅力

 伝説が終わる。壮絶、かつ重厚に。ずんぐりむっくりの13人のドワーフたちがホビットの住居に転がり込んで始まったこの冒険は、作者トールキンが児童文学として執筆しただけあって、よりフィジカルなワクワク感に満ちていた。それこそ3D技術はこの映画にピッタリで、もはや観客を旅の仲間として冒険内部へいざなってやまない。もちろん最終章でもその見せ場が躍動感たっぷりに続いていく。

 まずは前作でクリフハンガー的に幕を閉じた竜退治の決着だ。湖の街へ舞い降りる竜を、弓を手にしたバルド(ルーク・エバンス)が迎え打つ。もはやフィナーレにもふさわしい渾身の対決場面なのだが、これほどの緊張と興奮に満ちた見せ場が、まだほんのオープニングでしかないのだから驚かされる。

 そう、本作は竜から奪還した財宝をめぐるドワーフ、エルフ、人間の駆け引き、そして闇の勢力との「決戦」がメインとなる。壮観なまでに辺りを埋め尽くした兵士たちがいざ剣を振るい始めると、その迫力、映像密度たるや尋常でないスケールに。さらにこれから60年後の「ロード・オブ・ザ・リング」の顛末を知る我々としては、ここで語られる何気ないセリフがにわかに未来と呼応するのを、まるで予言者にも似た心境で受け止めることになるだろう。

 一方、壮絶な闘いにあって胸を打つのは、かけがえのない素朴さだったように思う。たとえば、ビルボ(マーティン・フリーマン)の持つごく純朴な魅力。最初は右往左往するばかりだった彼が今ではどうだ。指輪の助けもあって(まだ副作用は出ていないようだ)、真っ直ぐな眼差しで自分の役目を全うしようとする。また絶望の最中にあっても、彼がセリフを発すると観客の心はホッと和らぐ。その至福。ガンダルフが口にする「わしゃ、あんたのことが好きだよ」という言葉はきっと観客の心情とも相通じるものだろう。そして彼の魅力の幾らかは、次の冒険で確実に、フロドにも受け継がれている。

 得たものも失ったものも計り知れない冒険だった。だがひとたび目を閉じると、あの穏やかなテーマ曲、牧歌的な風景が浮かんでくる。全6作、足掛け13年に及ぶ長い長い旅を終えて、あなたは今、劇場の座席で何を想うだろうか。(牛津厚信)

映画.com(外部リンク)

2014年12月11日 更新

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