レビュー一覧に戻る
シュガー・ラッシュ
2013年3月23日公開

シュガー・ラッシュ

WRECK-IT RALPH

1012013年3月23日公開

shi********

5.0

カワイイ!楽しい!そして泣ける最高傑作!

先週は2本の作品に★5つを付け、最近は毎週のように★5つ作品に巡り合っている。 映画バカとしては幸せなことだが、評価が甘くなっている気もする。 これでは★5つの価値も薄れてしまう気もするので、少しハードルを上げて厳しく付けようか、などと思いもしたがまたも★5つ。 3回も泣かされちゃたまりません。 物語の舞台はゲームの世界。 ゲームセンターが閉店すると、ゲームのキャラクターは電源コードを通して行き来ができる。 パックマンの中では悪役たちのセラピーが開かれていたりする。 自分のゲームから他のゲームに「移籍」することを「ターボする」という。 なぜ「ターボ」なのかは終盤に明らかになるからご覧あれ。 ただしターボすると元のゲームは成り立たなくなり、故障と判断されてしまう。 電源コードが抜かれた時、そのゲーム内にいるキャラクターは消滅してしまう。 その前に避難はできるが、各ゲームをつなぐセンターで「無職状態」になってしまう。 主人公は「フィックス・イット・フェリックス」というゲームの悪役・ラルフ。 まずラルフがビルを壊し、何でも直すハンマーを持つフェリックスがビルを直すというレトロなゲームだ。 ゲームがクリアされると、フェリックスは金のメダルを貰い讃えられ、ラルフはビルから落とされる。 ゲームが終わってもビルの住人たちはフェリックスをヒーローと慕い、ラルフのことは毛嫌いしている。 ビルのそばのゴミ捨て場で暮らす日々に嫌気が差していたラルフは、別のゲームででもメダルを貰ってくれば、ビルの最上階に住ませてやると言われ、あるバトルゲームに潜入。 そこで強引にメダルをゲットするが、飛行艇が暴走し、バトルゲームのバグとともに「シュガー・ラッシュ」というゲームに飛び込んでしまう。 すべてがお菓子でできたその世界では、キャンディ大王が主催する予選レースで入賞すればゲームのキャラクターとして登場できる。 そこで出会うのがヴァネロペという女の子。 彼女は「欠陥プログラム」と呼ばれ、みんなからのけ者にされているのだが・・・。 2人が出会うまでの展開もかなり濃く、そこまでで仕込まれる伏線やゲームの世界の「ルール」が後にしっかり効いてくる。 またバトルゲームでの映像も圧巻の迫力。 このゲームのバグが潜り込んでしまうことでシュガー・ラッシュの世界が危機に陥るのだが、それを救おうとするのがフェリックスとバトルゲームの女司令官。 フェリックスが彼女を褒める言葉がおもしろいし、また彼女には悲惨な過去があるのだが、それが「設定がプログラムされている」と言われるところもおもしろい。 シュガー・ラッシュの世界は色彩豊かで、女の子たちも可愛らしいのだが、お菓子キャラたちが何とも可愛らしく、楽しい気分になる。 そしてやはりカワイイのがヴァネロペ。 生意気で口はドSなキャラなのだが、健気でいじらしいところもあり実にカワイイ。 ヴァネロペのいじらしさに泣かされ、ラルフの切ない想いに泣かされ、またその勇気に泣かされ、そしてラストはまたも泣かされる。 3回どころじゃないね。 ハラハラさせるスピード感とスリル、ワクワクさせる展開も見事だし、またかなり笑わせてくれる。 またゲーム通の方には懐かしくてたまらないシーンもあるのではないか。 私もメタルギア・ソリッドの「!」にはうれしくなった。 コーラの泉に落下して爆発するのは(字幕にはでないが)立て看板をよく見るとメントスだったり、ダース・ベイダーの呼吸音が登場したりと、小ネタや遊び心満載。 「ビーコン」や最後にヴァネロペが言うことなど、一部疑問に思うところはあるが、実にうまく練り込まれた作品。 また挿入歌を担当したのがAKB48。 日本版イメージソングみたいなくだらないものではなく、ちゃんとクレジットされている。 「メリダ」の時に大島優子が吹き替えをやっただけで「ハリウッド進出」と持ち上げたバカなメディアもあったが、今回はホントに「ハリウッド進出」。 あまり前面に出して宣伝はしてないようだが、これは誇ってもいいのではないか。 それにしても恐れ入るのがディズニーの実力。 子供だけでなく、レトロな要素も取り入れ大人も喜ばせてくれる。 また「オズ」など古典作品をモチーフにしながらも、常に新しい客層を意識し、飽くなき進化をしようとする姿勢が見える。 このあたりは毎度ヒットするのであぐらをかいているのか、ほとんど進化しない日本のあのアニメブランドとは大違い。 少しは見習ってほしいものである。 本作は色彩、スリル、スピード感、キャラの性格や設定を活かしたストーリーと展開、どれも工夫を凝らした見事な作品。 「メリダ」も良かったが、これがアカデミー賞を逃したのが不思議に思える。 笑って楽しめ、そして泣ける最高傑作である。

閲覧数5,190