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(1982)

LA TRUITE/THE TROUT

監督
ジョセフ・ロージー
  • みたいムービー 1
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5.00 / 評価:1件

この頃 隆の里は大関でした

  • bakeneko さん
  • 2019年8月6日 10時44分
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    • 総合評価
    • ★★★★★

いきなりすみません!―1982年に日本の東京と京都でロケをした本作に当時の大相撲が写っていて懐かしくて…
ロジェ・ヴァイヤンの小説を晩年のジョセフ・ロージーが映画化したものですが、日本ロケ作品でありながら、ちょっと不思議な出来映えの為か長らく日本未公開となり、漸く2012年にWOWWOWで字幕放映された曰くつきの珍品であります。

フランスの田舎の鱒の養殖場で働くフレデリック(イザベル・ユペール)は奔放で若くゲイの夫(ジャック・スピセール)と結婚している。ある日、ボーリング場で出会った実業家夫婦(ジャン=ピエール・カッセル&ジャンヌ・モロー)や外交官のサン=ジュニ(ダニエル・オリブリフスキ)に誘われて、夫をフランスに残して日本に行ったフレデリックは乱行の果てに、老実業家ハマダ(山形勲)に気に入られて、新事業の援助を受けてなりあがって行く…というお話で、成功の野心を全く持っていないのにセレブたちの間を回遊しつつなりあがって行くヒロインを鱒に例えて活写してゆきます。
イザベル・ユペール(28歳)が天衣無縫のヒロインを体現していて、同時期の「天国の門」(1980年)同様にトップレスヌードも披露してくれます。

東京(新宿、浅草、銀座)や京都の嵐山などもロケーションされていて、俳句も紹介されますし、当時の日本の有名人もカメオ出演しているのを見つけることが出来る作品ですが、意外ときちんと日本&日本人を描写しています(あっ 畳部屋で靴を履いているのは確信犯的にヒロインの奔放さを出しているのです)。

“登場人物たちにいまいち生気がなく、ヒロインも野心がない”なかで繰り広げられる不思議な愛憎?劇+成り上がり物語で、時折挟み込まれる鱒の回遊風景はアラン・レネ作品のクラゲやネズミを連想させます。
1980年代の日本が封入されている、不思議なムードの不条理恋愛流転劇の珍作で、ゲスト出演の大屋政子さんのダンスは見事ですよ!

ねたばれ?
東京の車中で観ていた映画は「座頭市血笑旅」のクライマックス殺陣です。

オマケ―もう一つの長く幻だった映画の紹介を…
巷説を本物に…
「不滅の物語」(1968年 フランス 58分)監督:オーソン・ウェルズ 出演:ジャンヌ・モロー、オーソン・ウェルズ、ロジェ・コッジオ、ノーマン・エシュリー、フェルナンド・レイ

『バベットの晩餐会』などのデンマークの作家:イサク・ディーネセン(=カレン・ブリクセン)の短編小説をオーソン・ウェルズが映像化したもので、元々はブタペストでディーネセンの短編を5篇ほど集めて1本の映画にする予定で企画が進められていたが、出資者が失踪。その後ジャンヌ・モローの出演を条件に『不滅の物語』にフランスのTV:ORTFが出資して1篇のみ完成したもので、2015年に漸く日本公開された映画であります。
マカオの老商人クレイ(オーソン・ウェルズ)は、商売仲間を破滅させ、その広大な屋敷を抵当に取り、一人暮らしている。かつて船上で聞いた物語=老商人が若い妻を妊娠させるのに5ギニーで船員を雇うという物語を現実のものにしようとすることを思い立ったクレイは早速執事を使って、若い女と船員を探させるが、選ばれた若い女ヴィルジニー(ジャンヌ・モロー)はかつての商売仲間の娘だった…というお話で、「オーソン・ウェルズのフォルスタッフ」(1968年)でオーソン・ウェルズと息の合った共演を見せたジャンヌ・モローが主演を演じています。
「男性・女性」名カメラマン:ウィリー・クラントが「ロミオとジュリエット」や「恋人たち」を意識したアングルと映像美を魅せてくれますし、「鬼火」(1963年)で使用されて有名になったエリック・サティの反復的な音楽も映画のテーマと共鳴しています。

熱帯アジアの夜気の中に“物語ロマンの本質”を浮かび上がらせてゆく中編で、「オーソン・ウェルズのフェイク」と180度異なるウエルズの役どころも興味深いですよ!

ねたばれ?
綺麗だけれど本作の時は39歳のジャンヌ・モロー“私は17歳”って…(志村けんのバカ殿の定番ギャグを連想しました)

詳細評価

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