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秘密のオブジェクト (2011)

SECRETS, OBJECTS

監督
イ・ヨンミ
  • みたいムービー 10
  • みたログ 29

3.81 / 評価:16件

繊細に、かつ大胆に織り上げられる物語

  • fquinox さん
  • 2013年7月6日 2時25分
  • 役立ち度 1
    • 総合評価
    • ★★★★★

 先日、DVDでイ・ヨンミ監督「秘密のオブジェクト」(2011)を観ました。上映当時、話題になっていたのですが今一歩、劇場に足が向かなかったのです。しかし今、こうして本作を観て、本当によかった!と思うのです。銀幕の向こうの、この切ない“疼き”を共有できる密かなよろこび。

 舞台はソウル。夫と、おしどり仮面夫婦を演じている40歳の大学教授ヘジョン(チャン・ソヒ)の研究テーマは“婚外情事における性意識の変化”。そんな彼女の元に、研究助手として21歳の学部生ウサン(チョン・ソグォン)がやってきます。最初は彼に“こいつ使えるのか?”くらいに思っていたヘジョンでしたが、彼の逞しいのに、かいがいしい助手ぶりに、やがて彼を“男”としてみるようになってしまうのです。一方、ウサンが彼女の研究助手に応募した理由は…。なんとヘジョンの心裡を道化のように語るのは研究室にあるコピー機であり、ウサンの思いを代弁するのは彼が愛用するデジカメ、というエスプリもありつつ、この2人の関係性の“翩翻”に目が離せない展開。

 最初、ウサン役のチョン・ソグォンを見て、どっかで見たことある俳優さんだなぁ~と思っていて、途中でやっとドラマ「屋根部屋の皇太子(プリンス)」のウ翊賛を演じていた彼だ!気付いたのでした。ドラマでは一本気な役柄でしたが、本作ではより朴訥でありつつ複雑な内面を丁寧に演じていたと感じます。そして、いわば「40歳と21歳の年の差ラヴストーリー」ではあるのですが、それでは終わらず、研究にかこつけて赤裸々なエロティックなシーンをこれでもか、と。それも女性監督らしい目線で描き込んできますから、おっとり観ていられません(笑)

 とはいえ、主眼は2人の心裡のせめぎあいです。2部構成で、前半をヘジョンから、後半をウサンからの視点で主に描き、いかにして2人の心が重なっていくのかが、ときに痛々しく、ときに愉しく、そしてとても素敵に描かれるのです。こうした繊細に織り上げられた絹織物のような作品、やはり女性監督らしい出来栄えであり、かつ、韓国という未だに儒教観念が強い国で、なかばひそやかな挑戦として創った感じがします。実に、心ときめく魅力的な作品です。

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