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裏切りの戦場 葬られた誓い (2011)

L'ORDRE ET LA MORALE/REBELLION

監督
マチュー・カソヴィッツ
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3.48 / 評価:42件

(フランス)植民地の紛争と矛盾の深さ

邦題は彩プロお得意の誇張だが、内容は、L'ORDRE ET LA MORALE(秩序とモラル)という原題の通り、問題提起的でかつ興味深い。見ごたえのある良い映画でした。

1988年、ニューカレドニアの独立運動派が反乱を起こしてフランス人を殺害・監禁したのに対して、フランス政府は陸軍、海軍を送り込み、憲兵隊とともに作戦を練る。映画では陸軍が一番ガラが悪く、一般住民に暴力的な捜査をおこなう。憲兵隊に属する主人公は、何とか平和的交渉で解決しようと相手の本拠地に乗り込み、ある程度話がまとまるが遠く離れたフランスでは大統領選挙が近づき、政府は決着を急いだ結果・・・というリアルなストーリーだ。最後のシーンも、軍事作戦の悲劇を、しっかり記録しようとしている。

(映画の最後には、「事実をもとにしたフィクション」と字幕が出たようでした。フランス語なので自信ないですが。)

自分の国の軍や植民地支配の真実を描き、批判する映画を日本で作ると、ナショナリストから批判が飛んでくるだろう。その点、フランス人は人道主義的な価値観からか、あるいは政府批判の意識からか、こうした映画を作るというのは偉いと思う。

今では楽園イメージのニューカレドニア。その豊かな自然も写しだされるが、不気味な音楽やヘリコプターの騒音で、のどかな話ではない。それでも、先住民の人がたくさんこの作品に出演し、伸びやかな民謡を歌うシーンもあるのは、20年が経って一定の和解が生まれてきたのか。映画の最後に、2014年には独立を問う住民投票が行われる、と字幕があった。でも、映画の初めの方で指揮官が隊員に、「ここはフランスの一部なので住民はフランス人と同じ権利を持つことを忘れるな」と説明していたように、おいしい面もあるので、はたして住民は独立を選ぶだろうか。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

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