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インポッシブル (2012)

THE IMPOSSIBLE/LO IMPOSIBLE

監督
J・A・バヨナ
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3.76 / 評価:586件

解説

ナオミ・ワッツとユアン・マクレガーが主演を務め、スマトラ島沖地震後に発生した津波に遭遇した一家の実話を基に描く感動の人間ドラマ。突如襲った災害により一時は離散してしまうも、諦めることなく生き抜いた家族の絆を描き出す。監督を務めるのはデビュー作『永遠のこどもたち』も好評だったスペインの新鋭フアン・アントニオ・バヨナ。危機的状況の中、サバイバルする人々の姿をパワフルな映像と胸打つ物語でつづるバヨナ監督の手腕にうなる。

シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ

2004年末、マリア(ナオミ・ワッツ)とヘンリー(ユアン・マクレガー)は、3人の息子と共にタイにやって来る。トロピカルムードあふれる南国で休暇を過ごすはずだったが、クリスマスの次の日、彼らは未曾有の天災に巻き込まれる。一瞬にして津波にのみ込まれ、散り散りになった家族はそれぞれの無事を祈りつつ再会への第一歩を踏み出す。

シネマトゥデイ (外部リンク)

映画レポート

(C)2012 Telecinco Cinema, S.A.U. and Apaches Entertainment, S.L.
(C)2012 Telecinco Cinema, S.A.U. and Apaches Entertainment, S.L.

「インポッシブル」大災害という極限の恐怖におののく人間への深い眼差し

 2004年のスマトラ沖地震で被災しながらも生還を果たした家族の実話の映画化である。つまり大災害に巻き込まれた一家が最終的に“生き残る”という結末はあらかじめ決まりきっているのだが、そこに至るまでの波乱に満ちた道筋から一瞬たりとも目が離せない。序盤の凄まじい大津波の襲来シーンを始め、ひとつひとつの描写の強度が尋常ならざるレベルなのだ。

 2度の大津波をからくも生き延びた母親(ナオミ・ワッツ)とその息子は、あたり一面沼地と化した荒野をさまよう。もう津波は去った、という安堵感はどこにもない。木によじ登ることさえままならず、悲鳴を上げる母親の傷ついた肉体。スクリーンからダイレクトに伝わってくる痛覚の生々しさに身震いを禁じえない。離ればなれになった一家は、病院や避難所に身を寄せてもなお死と喪失の不安にまとわりつかれる。画面に映るあらゆる人々が極限の恐怖におののいている。見知らぬ被災者同士がお互いをいたわり助け合うエピソードにも切実な感情がみなぎり、胸を締めつけられずにいられない。

 さらに驚かされるのは、この映画の根底に祈りにも似た慈しみの情が流れていることだ。「目をつぶって、楽しいことを考えなさい」。劇中まったく別の場所で、異なる人物の口から3度発せられるこのセリフは、恐怖を克服するための魔法のような合言葉だ。人間という生き物のポジティブな想像力への信頼。リアリズムを超越した、作り手の深く大きな視点がそこにある。(高橋諭治)

映画.com(外部リンク)

2013年6月6日 更新

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