2013年1月12日公開

トリプルタップ

槍王之王/TRIPLE TAP

1182013年1月12日公開
トリプルタップ
3.1

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作品情報上映スケジュールレビュー

作品レビュー(2件)


  • oce********

    4.0

    3発命中

    結構前だがレスリー・チャンの「ダブルタップ」という作品があった。 それとはほとんど関係ないようだが、イー・トンシン監督は製作にも携わっておりその名残で一発増やし「トリプルタップ」として新たに製作された。 射撃大会で1位の座に居座るチョン警部。だが最後の挑戦者が記録を塗り替える。 それは投資ブローカーのクワン。 そのクワンが巻き込まれた事件から一転、裏に潜む債権の存在が明らかに。 今作はダニエル・ウーとルイス・クーの二人を主演に据えてのクライムアクション。 肝心のトリプルタップの意味はほとんどないのだが、対峙しあう二人の関係性が徐々に変化していく心情がしっかり描かれる。 当然最後も銃撃戦で締められており、中々硬派な仕上がり。 特にダニエル・ウーは貫禄も付いてきて、若い頃よりも見れる俳優になってきているのが印象的。

  • xi_********

    3.0

    180°の方向転換

    本作は10年製作の香港映画で、今は亡きレスリー・チャンが00年に主演した『ダブルタップ(槍王)』の続編です。監督は前作で原案・製作を務めたイー・トンシン、主演にはルイス・クーとダニエル・ウーを据え、ヒロイン的立ち位置にシャーリーン・チョイと李冰冰(リー・ビンビン)、そして前作の主人公であるアレックス・フォンも少しだけ登場します。 前作は、レスリー・チャン演じる狂気の殺人犯とアレックス・フォン演じる警官の対決軸を中心に展開するガン・アクションでしたが、今回は前作以上にドラマをしっかりと描いています。勿論、タイトル通りのガン・アクションも描かれますが、前作ほど力を入れている印象はなし。 これは間違いなく、監督交代が大きく影響しています。イー・トンシンの代表作は、『つきせぬ想い』、『ワンナイト イン モンコック』、『プロテージ/偽りの絆』などのドラマ作品ばかり。人間の内面を描くことに卓越した手腕を発揮する、香港きっての名匠です。そもそも、『ダブルタップ』の続編製作を知った時、私はまた製作を担当するものとばかり思ってましたが、彼がメガホンをとると知り、少し驚いたものです。イー・トンシンは私が信頼する、そして大好きな監督ですが、正直、本当にアクション映画を撮れるのかと言う疑問は残りました。 では、物語を紹介します。 トリプルタップ(同じ場所に三回続けて着弾させる技術)の達人・関友博(ルイス・クー)は、現職警官の荘子維(ダニエル・ウー)を僅差で破り、今年も射撃大会に優勝。だがその帰り道、運転中の彼は巨額の米?債権を積んだ輸送車の襲撃現場に出くわし、やむなく発砲。犯人4名が死傷し、一躍英雄として有名人になる。一方、事件を担当することになった荘子維は正当防衛として処理するが、捜査を進める内にある疑念を抱き始める...。 これが導入部です。 最初に「続編」と書きましたが、実のところ、物語は独立しています。前作との繋がりは、既に引退した苗刑事(アレックス・フォン)が、捜査に行き詰まった荘子維の相談相手として登場するのみで、ほとんど姉妹編のような立ち位置にあります。まあ、『ダブルタップ』も決して日本で大ヒットしたわけでもないので、その辺は気にする必要もないかも知れませんが。 それに、前作を知らない方が、この映画を純粋に愉しめるかも知れません。 『ダブルタップ』は、ロー・チーリョン(前作の監督)が偏執的なまでに銃撃戦に拘ったおかげで、ガン・アクションとしてはかなりの水準にありました。ドラマが薄いのは難点でしたが、それを観客に気にさせず、レスリー・チャンの狂気染みた熱演との二本軸だけで最後まで押し切った映画です。 一方、本作の比重は完全にドラマへシフト。物語の主軸は主人公ふたりの心理戦、そして関友博の抱える心の闇へ迫る部分に置かれています。イー・トンシンを知ってる人なら予想の範疇かも知れませんが、前作を観て、それと同様の展開を期待し過ぎると、この方向転換に面食らうでしょう。 想像ですが、社会派の一面も強いイー・トンシンは、関友博の心の闇を描くドラマの中で、昨今の金融事情や、それに振り回される人々に警鐘を鳴らしたかったのでしょう。それは分からなくもないですが、そんなテーマを持ち込むのならほかの映画でやれば良かったのに...と言うのが正直な感想。 私だってガン・アクションを期待したし、冒頭からしばらくは、イー・トンシンも今回はそれに徹するのかと思いましたが、かなり早い段階から自分の色が押し出され、中盤以降はほとんど心理戦のドラマが続きます。ルイス・クーのくら~い表情はちょっと鬱陶しく感じたし、ダニエル・ウーの捜査が(疑念ばかりで)なかなか進展しないのにも苛々させられました。大体、前作のレスリー・チャンとアレックス・フォンの対決に比べると、両者ともに求心力を感じられないのは泣き所(比べる相手が悪いですが)。 『トリプルタップ(槍王之王)』の見所は、アクションではなく、ドラマにあります。 大好きな監督の映画を貶すつもりはないですが、畑違いの監督が畑違いのジャンルに挑み、ちょっと中途半端な出来映えと言うほかありません。決してつまらないわけではないし、見応えがないわけではないのですが、残念ながら、「面白い」と感じる映画でないのも事実。 お薦めするなら、『ダブルタップ』です。

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