5.0点
ネタバレ言うほど糞ではない
作品のコンセプトはちゃんとしていると思う。 簡単に説明をすれば、迷ってきた旅行者の夫婦のうち 妻をハーレムに入れて、夫を召使か、生贄にして暮らす カルト教団的な館の主の話。 脈絡のない警官と、カップル、彼らもいずれ、主の餌食になる 可能性を示唆しております。 (残念ながら本編では関係ありませんが) では、この作品をチープにしている原因はというと 子役である娘の大根さと衣装のチープさ 編集の繫ぎ目の不自然さでしょうか? ハーレムの女性達は、エロ要員としての役割でしかありませんが あの程度の演技は、死霊の盆踊りやエドウッド作品で見慣れてますので この手のB級映画にはつきもの(スポンサー的な要因かと)だと思います。 一応ヘイズコード(ポルノ的自主規制)が1968年まであったので この作品もエドウッド作品のグレンとグレンダ、死霊の盆踊りは ああいった陳腐な女性たちの絡みで性的描写を表現したのだと 思います。 夫役の監督や、奥さん役の女優さん(この人は普通に美人です)の キャスティングは上手くいっております。 限られた予算での作品ですので、演出や技術が追い付いていないのが 残念です。エドウッド作品みたいにベラ・ルゴシ級の人がいれば リピートして見たくなるのですが、その点が残念だと思います。 やはり、黒澤作品における三船敏郎みたいな骨格的な役者さんは 重要だと思います。(エドウッドはルゴシが死んでからも 影武者で作品を作り上げたので天才だと思います。) 音楽や自動車からの背景は俊逸もので、この監督は ロードムービーを作ればよかったのではないかと思います。 まあきっと、スポンサーや供給会社から、当時は オカルト(+エロ)作品が人気だったので 金儲けできるから、そういう作品を作らせられたのかもしれません。 そういう事で、前評判がカス扱いだったので、そのギャップで 星五つにしたいと思います。 この作品の失敗や挫折が、映画界の発展の為に寄与したと 私は思います。