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ロイヤル・アフェア 愛と欲望の王宮 (2012)

EN KONGELIG AFFAERE/A ROYAL AFFAIR

監督
ニコライ・アーセル
  • みたいムービー 98
  • みたログ 306

3.84 / 評価:166件

マッツ・ミケルセンに魅せられる。

  • じゃむとまるこ さん
  • 2013年5月6日 19時58分
  • 閲覧数 1871
  • 役立ち度 23
    • 総合評価
    • ★★★★★

デンマークでは誰もが知るらしい実話を基に描かれた王室スキャンダルとその時代背景を堅実な手法で映画化した秀作です。

”実話”というのも解釈の違いでどのようにも描けると思うのですが、本作は極めて好意的な解釈で愛欲の泥沼になっても仕方のないようなお話を、格調高い歴史ドラマに仕上げていて見応え充分。

18世紀後半のデンマーク、絶対王政末期、精神を病んだ王クリスチャン7世の侍医となったドイツ人医師ストルーエンセ、国王の信頼を得た彼は次第に王を操り啓蒙思想に則り庶民のための政治改革を断行していく、事実上の摂政状態に旧来の実力者であった貴族たちは不満を募らせ政変を画策するようになる。

野心的人物としてより、理想主義者としてストルーエンセは魅力的な人物に描かれてる、王の信頼と友情を得るのも尤もなことだし、奇行に走る王と心通わせられない孤独な王妃が啓蒙思想を介して彼に惹かれていくのも説得力がある。

王と王妃と侍医の三角関係は各々の愛と信頼で危うい均衡を保っていたが、もちろんそれがいつまでも露見しないわけもなく、宮廷の権謀術数に翻弄され歴史の流れに呑み込まれてしまう。
ストルーエンセの啓蒙思想を民衆が理解するには時代が早すぎたし、王妃との関係はあまりにも思慮分別を欠いていたというべきだろう。


キャストが素晴らしい。
ストルーエンセ役のマッツ・ミケルセンがフェロモン全開、知性的でセクシーで王を魅了し、王妃の心を奪うのも説得力があります、野心的で王の妻を奪い良心の呵責も感じていないようなのに、納得してしまう格調高さがありました。

王妃カロリーネ役、アリシア・ヴィカンダーは俗に堕ちることなく、透明感のある上品さで、ストルーエンセが逃れようもなく惹かれてしまうのも納得の魅力、「アンナ・カレーニナ」のキティ役だったようですが、キーラ・ナイトレイの美貌の輝きに圧倒されて気が付きませんでした、容貌だけでなく、しっとりと落ち着いたハスキーな声にも魅力がありました。

仮面舞踏会でこの二人が恋に落ちるスローモーションのシーンはゾクゾクする魅惑を放っていました、名シーンと言えます。

そして王、クリスチャン7世役のミケル・ボー・フォルスガード、精神を病んで幼児性が残ったままで妻をママと呼ぶ幼さ、子どもゆえの純真さが痛々しい、ストルーエンセを頼みに思う心が切ない、この王の心が、観賞後に深い余韻を残す要因の一つになっています、称賛されるのもうなずける演技です。


彼らの三角関係が見事な人間ドラマとして結実しています、しかし、しかし、評価が満点に出来ない理由があるのです、それは、実際のストルーエンセは実はこういう人物ではなかったのではないか?ということがストーリーの中から読み取れる気がするからです。
実話でなければ問題のないところなのですが、美しく作るには無理があるお話ではないかという思いが拭えないのです、その違和感が感動を妨げてしまうのです。
映画として堅実に作りこんである出来で、映画のみで判断すればよいのでしょうが、それができないのは致し方ない。

ラストシーンが希望の持てる好感度大なのも良いのだが。

詳細評価

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