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終戦のエンペラー (2012)

EMPEROR

監督
ピーター・ウェーバー
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3.60 / 評価:927件

会見での言葉に涙

  • Shoko さん
  • 2015年3月16日 22時23分
  • 閲覧数 5100
  • 役立ち度 24
    • 総合評価
    • ★★★★★

第二次世界大戦では日本が敵国だった、オーストラリアに住んでいます。
オーストラリア人は友好的な国民ですが、戦争中の出来事はまったく風化することなく、次の世代にも伝えられています。
そういう環境で日本人の私が考えることは多く、自分自身の戦争観、天皇や皇室についての想いもありますが、それはここでは語れない。
でも知りたい、という気持ちはとても強いです。

そんななかで「終戦のエンペラー」を鑑賞。
天皇の戦争責任を問うことに焦点をしぼった映画であることに興味をもちました。

プロデューサーの奈良橋陽子さんの個人的な強い想いが感じられる本作。
あとから調べたり、いろいろな方の文章を読んだら、史実との違いや賛否さまざまな見方があることがわかりましたが、私が映画をみた直後の正直な気持ちは、強い感銘でした。

マッカーサーとの会見で、すべての責任は自分にある、といった天皇陛下。
それがたとえマッカーサー語録によって作られた神話であるとしても、真実であってほしい、そんな人が日本人が長い歴史の上で心の支柱としてきた存在であってほしい、と心から願い、涙ぐみました。

それから西田敏行演じる鹿島大将が「本音と建前をもつ日本人の忠誠心」そして「忠誠心の源は信奉で、それを理解すればすべてわかる」と述べているのですが、そこにいたる本音と建前の説明が心に残りました。

General Kajima: There are two Japanese words you should know. Tatemae, the way things appear. Honne, the way things really are. When you look at Japan, you see the most modern and westernised of Asian countries, but that is tatemae, the surface.

General Bonner Fellers: And honne?

General Kajima: It is the true heartbeat of my country, which is more than 2000 years old, it has nothing to do with the west. Japan runs on the ancient warrior code of loyalty and obedience.

建前とは表向きの姿で、本音は真実。日本はアジアの国のなかで最も近代的で西洋化した国のようにみえるが、それは建前、表面上のことにすぎない。2千年にもわたる我が国の真髄は、まったく西洋とは関係のないことだ。日本は忠誠心と従順を重んずる古代武士道からなりたっている国なのだ。

日本人の本音と建前について、西洋社会との関係にも言及したこのような説明の仕方を聞いたのははじめてだったので、とても印象に残り、なるほどと思いました。

結局、信じたい真実と、実際におこった事実とは別のものなのかもしれない。
さまざまな立場や視点から書かれた文献を読んでも、私には真実を知りようもない。
それはたしかに白黒とはっきり決着をつけることができないグレイゾーンなのかもしれないです。
私はそのような映画にとりくんだ意気込みを評価したいと思います。

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