ここから本文です

ローマでアモーレ (2012)

TO ROME WITH LOVE

監督
ウディ・アレン
  • みたいムービー 198
  • みたログ 921

3.60 / 評価:435件

解説

巨匠ウディ・アレン監督が、古都ローマを舞台にさまざまな男女が繰り広げる人間模様を軽妙なタッチで描くロマンチック・コメディー。『タロットカード殺人事件』以来となるウディが自身の監督作に登場するほか、ベテランのアレック・ボールドウィン、『それでも恋するバルセロナ』のペネロペ・クルス、若手実力派ジェシー・アイゼンバーグ、エレン・ペイジら豪華キャストが勢ぞろい。コロッセオやスペイン階段などの名所をはじめ、普通の観光では訪れることがあまりない路地裏の光景など、次々と映し出される街の魅力に酔いしれる。

シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ

娘がイタリア人と婚約した音楽プロデューサーのジェリー(ウディ・アレン)は、ローマを訪れる。婚約者の家に招待されたジェリーは、浴室で歌う婚約者の父がオペラ歌手のような美声であることに驚く。一方、恋人と同居中の建築学生ジャック(ジェシー・アイゼンバーグ)の家に、恋人の親友モニカ(エレン・ペイジ)が身を寄せてくる。かわいらしい外見とは裏腹に恋愛に対しては積極的な彼女を、ジャックは少しずつ気になり始めていて……。

シネマトゥデイ (外部リンク)

映画レポート

(C)GRAVIER PRODUCTIONS,INC. photo by Philippe Antonello
(C)GRAVIER PRODUCTIONS,INC. photo by Philippe Antonello

「ローマでアモーレ」アレンの筋金入りのイタリア映画狂ぶりを堪能できる軽妙洒脱なラブコメ

 毎年、律儀に公開されるウッディ・アレンの新作を見ることは、もはやすっかり耳に馴染んだ落語家の<語り>を繰り返し聴くようなものではないだろうか。未知なる驚きは皆無でも行き届いたマンネリズムの芸を惚(ほう)けて味わえばよい。

 4つのエピソードが同時進行する本作の舞台はローマで、当然ながらアレンの筋金入りのイタリア映画狂ぶりが堪能できる。突然、なぜか有名人に祭り上げられ、無数のパパラッチに急襲される凡人ロベルト・ベニーニのエピソードは「甘い生活」のパロディだろうし、田舎者の新婚カップルのゆるゆるな受難劇は泥くさいピエトロ・ジェルミの艶笑喜劇みたいだ。若き日の自身を投影したような青年と小悪魔な女優との危うい恋の顛末に、終始、脇でツッコミを入れる建築士アレック・ボールドウィンは、往年のアレンの脚本・主演作「ボギー!俺も男だ」の恋愛指南役ボギーを彷彿させる珍景で笑わせる。

 しかし、一番可笑しいのは、アレン自身が引退した元オペラ演出家に扮し、娘の婚約者の父親がシャワーを浴びると天上的な美声のテノールに変貌する才能に目をつけ、彼を猛然と売り出しにかかる小話だ。最後にお披露目されるオペラ「道化師」の<前衛的な演出>も、どこか喜ばしき予定調和な笑いを誘う。かつての神経症的な饒舌はすっかり影をひそめ、老境に入ったウッディ・アレンの緩慢な動き、たどたどしいモノローグが枯れた味わいをかもし出しているのは、新たな発見であった。(高崎俊夫)

映画.com(外部リンク)

2013年6月6日 更新

本文はここま>
でです このページの先頭へ