アイディアと劇団ひとりはいいのだけど…。
- kug***** さん
- 2014年10月18日 4時10分
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バラエティ番組の「キスの誘惑を我慢し続ける」企画の中で「独自のドラマ世界と設定」に埋没する「劇団ひとり」のアドリブの面白さから、それを映画にしてみようという、ありえないような安易なような企画。
バラエティ番組の映画化はサタデーナイトフィーバー等の派生作品等があり海外では珍しくはなく、日本でも「矢島美容室」という駄作などがありますが「アドリブを映画にしよう」という企画はドキュメントともいえず類似例を探すのは難しく、挑戦的ではあります。
24時間の撮影時間のドラマの中に放り込んで、あとは劇団ひとりのアドリブを楽しむというもので、そのアドリブの見事さにはたしかに呆れるほどの芸達者です。身体も切れも悪くなく、アクションも意外とサマになっています。
そして、彼を誘惑する美女たちも、見た目はいいですね。
演技力があるのは「みひろ」くらいですが。
しかし、これはあくまでバラエティの頭の悪い企画でしかなく、小学生がテキトーに作ったかのような無茶苦茶な話にゲッソリ。
省吾(劇団ひとり)は記憶喪失で恋人と逃避行をしているがその正体は悪の傭兵組織に「紅い闇」NO1の殺し屋。しかし、組織化ら逃亡した彼には追っ手がかかっており、そこには暗殺者だけでなく、ゾンビたちがいた。それは紅い闇が作り出したアンデットだった。赤い闇に復讐を誓った裏切り者たちと遭遇するが、仲間割れが起こり、のこった三人は赤い闇の本部に首領のレッド将軍(竹内力)を倒しに向かう。しかし、レッド将軍は彼らの育ての親で反逆できないように洗脳されていた。そして、省吾は世界で唯一のアンデット抗体の持ち主。レッド将軍を仲間のが刺し違いで倒すが、真の黒幕は恋人の父親である博士(京本政樹)、そしてアンデットの元は恋人だった。
キスをするしか救う方法はない。しかし、キスをすると省吾は記憶を失う。
そして、真の黒幕は五賢者と呼ばれる五人。
言うまでもなく…番組MCの5人という酷いメタフィクション。
そもそも、問題以前の酷いシナリオ、安いセット(赤外線はなんと毛糸)に小道具に加えて、つねに番組MCからのコメントがはいり続けて、ひたすらに苦痛。
下らないシナリオを「そうだったんだ~」とか感心されると、それだけでカチンときますね。くだらない上に意外性皆無です。
結局は、バラエティの企画を2時間近く引き伸ばしただけのだらだらとした中身のない物なので、怖いもの見たさで見ると後悔します。
こんなの映画じゃないです。
劇団ひとりの芸達者と、みひろ、マキタスポーツ、これを映画にするという挑戦に免じて2点は出すべきなんでしょうが、見ていて拷問レベルの苦痛でしかなかったので、その感性にしたがって1点にします。
今日から新作公開ですか…。
正直、番組の企画のファンか劇団ひとりの熱烈なファン意外は見ちゃダメだと思います。
映画とも呼びたくないです。
…本当に見るのが辛かった。
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