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凶悪 (2013)

監督
白石和彌
  • みたいムービー 557
  • みたログ 4,056

3.64 / 評価:2798件

評価の分かれる所が問題

  • oso***** さん
  • 2020年11月2日 0時57分
  • 閲覧数 1102
  • 役立ち度 0
    • 総合評価
    • ★★★★★

恐らく多くの人は暴力表現の賛否であるが、この映画のメインテーマは生と死であると思う。
「死」刑囚から始まり数々の「死」亡事件を追うことになる、「生」側の雑誌記者。生きるということは生活がある。家族がいるし、仕事もある。
しかし「死」を追ううちに「死」に引っ張られていく記者。生活や仕事は疎かになり、家族にも目を背ける日々。深淵を覗く時、深淵もこちらを覗いているのだ。という言葉がピッタリ当てはまる。

そんな生と死の混ざりあった山田孝之に見ている側も引っ張られ、黒幕が逮捕されても証拠不十分で大した罪に問われないだろうと底知れぬ闇への不安感を抱かされる。
それが最後の「一番死んでほしいと思っているのはお前だよ。」というセリフに繋がっている。「生」が「死」に取りつかれた結果なのだ。


しかしながらこの映画の最大の問題は暴力表現である。どこまでが記者の妄想で、現実なのか曖昧な部分が長々続く回想シーンだが、確かに見ている側としたら急にリリー・フランキーが出て来て絞め殺しているシーンに、え??なにこれ?と意表を突かれる。その後ピエール瀧が出て来てようやく回想シーンなのか、と気づくが今までの記者の証拠集めが台無しである。
刑事ドラマのように少ない証拠から事件のあらましを少しずつ再現し、黒幕を追い詰めていく、そんな映画でも十分面白かったのではないか?
こんなリアルな暴力表現など使わずに映画を作れたのにな、(そこが監督のこだわりなのだ、と言われたらもとも子もないが)と自分は思ってしまう。

過剰な暴力表現に嫌悪感を抱く人は少なくない。ここで見ることも考察することも断念させてしまうのはあまりに勿体ない気がするのだ。

事件は未解決、記者は闇落ち、死刑囚だけは憑き物が落ち改心、という見る人をモヤモヤさせる、これがリアルなのだ。と教えてくれるそんな映画であった。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 悲しい
  • 恐怖
  • 絶望的
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