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もうひとりの息子 (2012)

LE FILS DE L'AUTRE/THE OTHER SON

監督
ロレーヌ・レヴィ
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  • みたログ 394

4.05 / 評価:196件

いい人一家の物語好感は持てるがつまらない

  • 奥田映二 さん
  • 2014年1月19日 16時32分
  • 閲覧数 849
  • 役立ち度 3
    • 総合評価
    • ★★★★★

興味深かったのはユダヤとアラブの長きにわたる確執というのは、自爆テロや空爆のニュースや、知識で得るイスラエルとパレスチナの緊張を知る我々にとっては常に一触即発のデンジャラスなものだという認識なので、この映画を観る限りこっちが思うほどでもないんだなという気がしたのだ。

お互いの家族が顔合わせをした時にテーブルにはおもてなしの料理が並び、ぎこちなくはあるが母親同士は挨拶もする。
父親二人は途中から隔離政策だどうだと言い争いになったが、そういうのは理知的な論争であって、今すぐ殺してやるってふうな感情を剥き出しにした憎悪という感じではない。
そして何より子供たちはすぐに仲が良くなる。

パレスチナ自治区でも空爆の行われたガザとこの物語の家族の居る西岸では治安状態も違うらしいし、テルアビブは高級リゾート地で危険度は低いので、子供たちがお互いの生みの親に逢いに行ったり、取り違えられた子供同士で遊びに行ったり来たりというのは、まあ実際に行き来はあって不思議じゃないんだろうなあ。

物語はほんとに淡々と流れていく。
二つの家族の懊悩や葛藤のようなものは表情に現れるが、しつこく描かれてない。
これって日本でも似たような映画があってそれはかなり葛藤があるらしいけど。
でもってこの子供たちは本当に素直で良い子で感心する。
母親だって父親だって結局かなりいい人だし、いい人一家の物語なんであまりにも淡々とし過ぎてて物足りない。
ただ、ええ作品に思えるのはガイジン特に髭づらの父親やらアラブぽいムードが惑わせているのかなと(笑)
日本で同じようなドラマがあったら、「あんな物分かりの良い家族なんて居ないよ~」とか「くだらん、なにもかも手を繋いでめでたしかよ」って言われてるんだろうな。

ただラストのヨセフくんが丘に座っていて、これからどうなるんだろうというというとこで終わるのは良かった。
つまりこれから先はパレスチナもイスラエルも若い世代がその確執を乗り越えてお互いの叡智を持って共存のための解決策を見出さねばならないんだろう。
これはアラブとユダヤのみならず人類全体にとって殺戮や争い戦争が無くなるには…っていう。
だが誰もが自信はあまり無い…のような感じ。
だからこそ考えさせるようなラストにしてあるということで。

結論、もうちょっとパンチのあるストーリーで攻めて欲しかった。
あまりにいい人たちばっかりだから嘘臭いし、しらじらしい。
人畜無害の、表面をなぞったような映画という感じは否めない。

詳細評価

物語
配役
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音楽

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