泡沫のような切ない青春の日々
- fg9***** さん
- 2017年5月8日 15時31分
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…ボリス・ヴィアンの作品は『墓に唾をかけろ』ぐらいしか読んだことがなく、『うたかたの日々』は未読だが、ミシェル・ゴンドリー監督の最新作なので観てみる。
…あらすじは、解説のとおり。
出だしの5分で、アート感覚満載の摩訶不思議な世界観に心が踊る。
特に、カクテルピアノにはほろ酔い加減になってしまった。
内容は、最近観た『タイピスト!』のロマン・デュリスが主人公で、その家の料理人が『最強のふたり』のオマール・シーだ。
そのロマンが、あるパーティで偶然出会った『アメリ』のオドレイ・トトゥに魅かれ、二人は愛し合い幸せな結婚生活を送る。
しかし、それは『泡沫の日々』で、オドレイの肺?に睡蓮の花が咲くという奇病に身体を蝕まれ、幸せな日々はパチンと弾け飛んでしまう。
彼女の奇病を癒すためには、彼女の身体を花で一杯に埋め尽くさなければならなかったので、毎日のように花を購ったが、彼女の病状はいっかな良くならず、ロマンの財産は底を突き、慣れない労働により疲れ果てていく。
幸せだった頃の極彩色の眩いばかりの映像は、次第次第に褪色していき……遂にはモノクロとなり……オドレイは病に……で、ジ・エンド。
泡沫のような切ない青春の日々を、デューク・エリントンの『A列車で行こう』に乗せて蘇らせてくれる、一見の価値はある作品だった。
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