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天心 (2013)

監督
松村克弥
  • みたいムービー 10
  • みたログ 24

3.48 / 評価:23件

茨城の海岸線の波も月も松も美しく素晴らし

  • wahsan さん
  • 2013年10月28日 16時00分
  • 閲覧数 1082
  • 役立ち度 3
    • 総合評価
    • ★★★★★

 江戸時代の鎖国の時代から、明治維新で西洋の文化が本当に急激に入ってきた。それは怒涛のごとく容赦なく、あらゆる方面にわたっていた。建築とか法律とか軍事にわたっても入ってきた。明治の初期はあらゆるもので混乱と混沌があったと言える。当然絵の世界でも入ってきて、そのうち日本人すべてが「日本の伝統的良いものよりも、西洋のもののほうが良いものと考えてしまう」ような風潮になっていた。
 富国強兵が叫ばれ、急激な欧州化によって日本の文化が軽んじられることとなる。廃仏毀釈もそんな頃行なわれた。仏像は破壊され、寺はつぶされた。そんな混乱のなかから、天心たちは新しい日本画の世界を創造しようとするのである。天才が故の狂気と、本物を求めるが為の貧困と、闘いながら彼らは事あたることとなる。それらが十分に表現されている映画だといえる。全編とてもよかったと思う。
 映画の中で印象に残った場面は、木村武山の「阿房劫火(あぼうごうか)」という絵に対し、「秦の皇宮が3ヶ月も燃え盛ったのだから(絵から)ごうごうたる火焔の音が聞こえてこなければならない。」と天心が言った場面である。また菱田春草が若くしてこの世を去ったことも、悲しく可哀そうな場面あった。それから全編に表れる茨城の海岸線の波も、月も松も美しく、実に素晴らしい風景であった。
 天心たちが五浦で過ごした時は、明治39年からの4~5年にすぎない。その短い間に彼らは、近代日本画の華々しい成果を世に表したのである。

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