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ブランカニエベス (2012)

BLANCANIEVES

監督
パブロ・ベルヘル
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  • みたログ 138

3.56 / 評価:75件

アーティストに匹敵するか、それとも...

  • gir***** さん
  • 2016年12月27日 4時53分
  • 閲覧数 436
  • 役立ち度 1
    • 総合評価
    • ★★★★★

同じ年に公開された「アーティスト」があるが(あれも傑作だった!)あれに匹敵するほどの完成度の高さには、目を見張るものがある。
プロットではもしかしたら、あっちの方が上かもしれんが...(甲乙つけ難いが)技術的にはこっちの方が圧倒的に上。
クラシックの映画にもオマージュを捧げつつ、ちゃんとモダンで実に前衛的な演出を、これほどまでに上手にできるとは恐ろしさを感じてしまうほど。
パブロ・ベルヘル監督の作品を見るのはこれが初めてだが、神がかってる、というのは正にこの映画のことである。

描写力も素晴らしく、演出、編集、音楽、全てにおいてガッチリとマッチしており、文句なしの大傑作となっている。
ゴヤ賞では10部門も受賞したそうだが、ゴヤ賞にはハズレなど全くない。
受賞した作品のレベルの高さ、スペインの映画のレベルの高さは、日本映画も是非見習ってほしい。

演技でも、カルメンであるマカレナ・ガルシア、継母であるマリベル・ベルドゥはもちろんのこと、幼少期のカルメンのソフィア・オリアにも末恐ろしい才能を感じさせられた。
役者全員からもスタッフからも、この作品にかける思いや愛情や熱量は、ひしひしと画面から伝わってくる。

いろいろな考察があるという、ラストシーンだが、私はハッピーエンドではないかと思う。
短絡的で楽観的な考えかもしれないが、何せこの作品は救いがなさすぎる。
花火のシーンは違うかもしれないが、ラストシーンまで暗く終わるとは、どうしても思えないのだ。
まあ、この監督がどういう監督なのかは知らぬが(もちろん、悲劇しか撮らないのかもしれない)全体的にもそれほど暗いトーンではないと思うため、最後くらいには救いを持ってくるのではないか、と推測した。

それに思い出してほしい、闘牛を殺さなかったことを。
あれはもしかしたら、最後にはカルメンは助かるという伏線かもしれない。
あと、他に誰が涙を流したか、という点だが、誰かというと父である。
彼は嬉し涙だ、と言っていた。
あれも伏線だとしたら、カルメンが流した涙も嬉し涙なのではないだろうか。
結局のところ、答えが見つからないのは仕方がない。

しかし、ちゃんと濁して余韻を残すところは、素晴らしいとしか言えない。

...もう全編泣きっぱなしで、しっかりと前が見えなかった。
久々に心の底から感動した。
こんなに素晴らしい映画を見せてくれてありがとう。


最後に rotten tomatoes のまとめを貼っておく。

Critic Consensus: Smartly written and beautiful to behold, Blancanieves uses its classic source material to offer a dark tale, delightfully told.

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

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