典型的に第2作としての役割
- morecambeandwise さん
- 2019年10月27日 16時58分
- 閲覧数 875
- 役立ち度 1
- 総合評価
第2作として与えられる役割を果たして、後半戦に興味をつなぐ、というだけでなく心情も丁寧に描いた一本になったと思います。
前作で見事優勝して二人で生還を果たしたカットニスとピータ。だが彼らの存在は政府への反抗心、自由意志への希望の象徴となり、大統領にはそれが目の上のたんこぶに。というところから始まり。
妹のプリムローズがずいぶん大きくなってます。カットニスとピータは前作から仲が全く進展せずフリーズ状態。でもテレビの取材の前には熱々カップルを演じなければならない。前回のゲームの凱旋ツアーと称して、各地区を回る興行の日々。台本を無視してゲームの犠牲者を追悼したのがきっかけで暴動が起きかける第11地区。そんな様子を見かねて、二人は婚約(偽装)をツアー中に発表。
それでも成果があがらないのに業を煮やした大統領は第75回のハンガーゲームを過去のチャンピオンの決勝大会位置づけ、カットニスとピータは再び戦場に。だんだん彼らの周りをもり立てるスタッフ全員が味方に付いていく様子が丁寧に描かれ、スタイリストのシナはゲーム開始間際に検挙されるほどに。
ゲームが開始する前から誰の組と同盟を組むか、みたいな話。まあただの殺し合いだった前回の陰惨さよりは描き方としてもメッセージとしても洗練されていますね。そして参加者の間でもこのゲームのやり方に対する不満が高まっていることが描かれています。
途中で毒の霧に襲われたり、ヒヒの群れに襲撃されたり。で浜辺にたどり着いてから、雷を利用することを思いついたチームは作戦開始、しかし途中で襲撃され作戦変更。雷が近づいたことを知ったカットニスは機転を利かせて矢にワイヤーをつないで天井のパネルと木の落雷を接続、世界全体がショートして、虚構のゲーム世界が崩れ去ります。
エアクラフトでカットニスは救出されたところで驚きの真相。じつはヘイミッチや参加者の半分は最初からカットニスを救うことを最優先していたレジスタンス勢力。ゲイルも参加して、第12地区は政府に殲滅されたが、妹と母は無事だと聞かされます。ピータは首都に囚われの身と。さてここからどう反撃するのか、というところで終わり。
前半は陰謀の仕掛けでずっと進むのでやや抑え目、後半はゲームの進行が加速して、急展開。今は亡きフィリップ・シーモア・ホフマンが、新しいゲーム・デザイナーとして参加し、レジスタンスの重要人物を演じています。
前作のゲームっぽさを追求した殺伐とした映像に比べると、登場人物の心情によりそった演出が増えたかな、と思い、次回への期待は高まったかな、と思います。
詳細評価
イメージワード
- 泣ける
- 楽しい
- ファンタジー
- スペクタクル
- ゴージャス
- ロマンチック
- 不思議
- 不気味
- 恐怖
- 勇敢
- 知的
- 絶望的
- 切ない
- セクシー
- かわいい
- かっこいい