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ぼくたちの家族 (2013)

監督
石井裕也
  • みたいムービー 250
  • みたログ 1,022

3.85 / 評価:709件

きっつーい時の優しさ、なんて温かいことか

  • Kurosawapapa さん
  • 2015年8月24日 7時34分
  • 閲覧数 2683
  • 役立ち度 19
    • 総合評価
    • ★★★★★

父(長塚京三)と母(原田美枝子)、息子2人(妻夫木聡・池松壮亮)の平凡な家族が、突然の母の難病によって試練を向かえる。
さらに病気をきっかけに、
これまで隠されていた家族の様々な問題や過去が溢れ出してしまう。

人間臭さ、泥臭さを描くことの多い石井監督が、
 “病気” に対し真摯に向き合った作品。

重いテーマでありつつ、
この映画にも、石井作品の “におい” がする。

・人と人との本音のぶつかり合い
・追い込まれた人間から湧き出る力

深刻な話でありながら、キャバクラの話など、
自然と 下ネタ まで挿入しているところも石井監督らしさ。

素の人間から生まれる滑稽さを、見事に描写している。


・ぎこちない会話(病気の進行)
・ドアがへこんだ車(家計の厳しさ)
・坂道や階段(人生の暗喩)

この辺の描写は、実に上手い。

さらに、人物造詣で秀でていたのは、
母親の 天真爛漫な性格 と 病気による記憶障害 を重ねた点。

境界をボカしたことにより作り出される可逆的人物像は、
天真爛漫から病気に変わり、すぐに病気から天真爛漫に戻ることもできる。

そして、どちらに転んでも、
 “家族思い” であるところが、なんとも温かい。


次々と押し寄せる試練。

「 こういう時は、笑おうよ、、、 」
泣きそうな時も必死に笑おうとする浩介の姿に、
思わず胸を熱くさせられる。

そして、きつい時だからこそ、人の優しさが身に染みる。


病気をきっかけに、家族が過去をさらけ出しぶつかり合うのは、
全てを浄化しているように見える。

全てのしがらみを振り解くと、
最後に残ったのが、家族の “思いやり” だった、、、
そんなストーリー。

必死に壁をクリアして、また壁にぶつかったら、またそこで考えよう。
家族の絆 と 優しさ さへ失わなければ、一歩ずつ前に進んでいける。


本音と建前の間にある壁を打ち崩し、人間の本質を描く石井監督。

素っ裸になったところから、人間にとって大切なものを浮き彫りにしていく。

独自の世界を構築し、人間らしさを希求する、石井監督ならではの秀作です☆

詳細評価

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