2013年11月30日公開

おじいちゃんの里帰り

ALMANYA - WILLKOMMEN IN DEUTSCHLAND

1012013年11月30日公開
おじいちゃんの里帰り
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作品情報上映スケジュールレビュー

あらすじ・解説

トルコからドイツに移り住み、一生懸命働きながら一家を支えてきたフセイン(ヴェダット・エリンチン)も今や70代。彼は一見平凡そうに映る大家族の中で孫たちに囲まれて平穏な日々を送っていたが、息子や孫たちはそれぞれ悩みを抱えていた。ある日、フセインは、今度の休暇には全員で故郷トルコに買った家を訪れようと提案するが……。

シネマトゥデイ(外部リンク)

作品レビュー(47件)

笑える14.9%楽しい13.5%コミカル12.8%泣ける12.2%かわいい10.8%

  • KЯ∀ZY=T∀K

    1.0

    長い

    退屈

  • とみいじょん

    5.0

    ルーツを巡るアイデンティティ。

    注意報発令!里帰りしたくなります。(旅もしたくなります)  それが、懐かしい場所であっても、そうでなくとも。  良い思い出も、思い出したくない思い出も、捨ててきた思い出も、そのすべてがあったからこその今の自分。そして未来。   「労働力を呼んだが、来たのは人間だった」 移民問題を扱った難しい映画かと思っていたら、 笑えて、楽しくて、しんみりして、元気をいただける映画でした。 トルコ系ドイツ人の監督とその妹さんの共同脚本。 ご自身たち家族・親族の体験をこう言う風に演出し、編集して見せる妙。 テンポも、音楽も良い。 加えて、登場人物≒役者の魅力。正直、初めての役者さんばかりだったけれど、映画が終わるころには近所に住んでいる一家のような顔見知り気分になってきます。  それまでの人生を醸し出して、だんだんと魅力的に見えてくる祖父母世代。  生きることにかつかつで余裕がない疲れた顔をしていた二世たちの顔が終盤変わってくる。  そして、それなりの問題を抱えながらも、未来を感じさせる孫世代が、話の軸となります。 「僕はトルコとドイツどっちなの!」「両方じゃダメかい?」「だめだよ。どっちのサッカーチームに入ればいいの?」  サッカーチームの組み分け方法にはクレームつけたいですが、小学校低学年なりの”自分”というものの捉え方。  その孫がこの旅を通して、自分なりの着地点を見つけます。 とにかく、おじいちゃんが粋。 そして、孫息子がかわいい。 話は、孫娘が「自分はドイツ製。トルコに産まれていたならどのように育ったのだろう?」という自分への問いかけから始まります。 祖父が言いだした、とんでも里帰りの道すがら、家族のルーツを、第一世代・第二世代が聞いている中で、大学生の孫娘が従弟である小学生の孫息子に語るというかたちで進んでいきます。 その中に表現される二つの故郷をもつ様々な事柄が、面白おかしく表現されます。  一緒に暮らした期間によって違う家族としての感覚。  宗教上の感覚。  豚肉…その、(食べられる身には)おいしくも、悩ましいもの。  躾。  友達。  衛生観念の違いと、慣れ。  一度手にした”便利”は手放せない。  長女が憧れる職業と、兄弟の反応(イスラムでは女性は表では働けない?)。  長男・三男の職業がなんだかは語られていませんが、次男は失業しています。  そして、どこに埋葬されるか。”想い”だけでは決められない現実。 かつ、言葉の問題。  今回の上映会の企画者が教えてくださいましたが、三世代で違うのみならず、二世に当たる四兄弟、それぞれの話すドイツ語・トルコ語が、幾つの時にドイツに来たかで微妙に違うのだそうです。  三男の話すトルコ語が、微妙に間違っているらしいのは字幕でも表現されていましたが、他は字幕だとほとんどわかりません。  長女が医療通訳している場面でも唸ってしまいました。もし、重い病気だったら。でもこの子しかいない。 (言葉の通じぬ国を旅した、数年暮らした思い出がよみがえり、親近感を覚えます) 今や私の周りにもいる多国籍の住民たちとその子ども達と重なるあれこれ。  つい”問題”として”ことがら”として考えそうになる。  ”困った”部分を指摘して、”知識人”を演じたくなる。 けれど、彼らは私たちと同じ”人間”。 家族が笑顔になる生活を求める”人間”。 なんとか、自分の居場所を作ろうともがく”人間”。 それぞれが、自分のやり方で。そんなところも同じ”人間”。 だから、絆の象徴のような”家族”の中でも、不協和音が起こるところも”人間”。 映画では、二つのアイデンティティに翻弄されつつも、二つのアイデンティティに根を張ります。  ”グローバル”なんていう、どっちつかずの、根なし草には逃げません。 身近にいる多国籍の住民と子ども達の有り様を考えれば、 数年異国の地に暮らした経験を思い出せば、 監督と妹さんも、良い思いも、嫌な思いもあっただろうに、それらをコミカルに、温かくも客観的にシニカルに、昇華して描けるその精神性の高さ。 ある一家の家族史。その中の一人一人の生き様を簡潔に切り取って見せます。 そして、その一人一人が、己のルーツを確認し、アイデンティティを見つめなおす映画にも見えますが、 「労働力を呼んだが、来たのは人間だった」という言葉が語るように、ドイツ・トルコにおける自分たちの立ち位置を確認する映画でもあると思います。 グローバル化。 改めてその意味を、この家族を通して”実感”したい。 たくさんの人と分かち合いたい映画です。 (上映会にて鑑賞。素敵な映画をありがとうございました) <蛇足> イギリス=かってトルコを窮地に陥れた国。 そのイギリスを巡るおじいちゃんの決断も、私的にはツボです(笑)。

  • yab********

    4.0

    語り継がれてきた歴史の途上に自分がいる

     ドイツで移民の出身国のトップがトルコ。全体の16%を占める。そして、ドイツの移民の特徴が、ドイツ語をあまり話せないこと。失業者も多い。移民問題が顕在化しているドイツという国の事情。  そんな背景の中、トルコ系のドイツ人一家の祖国に対する様々な思い。  そして生きるということ、そして死ぬということ。  トルコからドイツに移民としてやってきた”おじいちゃん”の息子は、自分の息子にこう語る。    普通の温度の中だと水は液体だ。すごく寒くなると氷になる  そして沸騰させると水蒸気になって空へ上っていくんだ  つまり水はどんな形でも、どんな状況でも、常に存在する  トルコの死生観が展開する。そして極めつけのひとこと。  我々とは、先代の出来事の集約で、目の前で起こった出来事や被った事の集約である  我々とは、我々に影響を与えた人や存在が我々が影響を与えた物  我々とは、我々が消えた後の出来事で我々なくして起こりえない事すべて  巡り巡って自分がいて、語り継がれてきた歴史の途上に自分がいて、道は未来へと繋がっていく。  ご先祖様、親兄弟、そして子供たちを大切に。  ”おじいちゃん”の祖国へのノスタルジーがテーマではない。  ”おじいちゃん”が過去から受け継いできたものを、未来へ投企するために何ができるか。それがテーマだ。

  • bakeneko

    5.0

    ネタバレ生まれた街を遠く離れても♪

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • dkf********

    4.0

    良い家族が良い気分にさせてくれる良い映画

    ドイツとトルコのカルチャーギャップとトルコ人一世から三世までの家族間のジェネレーションギャップを終始コミカルな演出で綴った愛すべき佳作。嫌味もなく、深刻な問題もなく、悪人も出て来ず、決して観る人を不快にさせることのない安心できる内容だ。ラストに少しだけ触れられる学校での一幕が実に良い。 実はドイツは国内にヨーロッパ最大のトルコ移民のコミュニティを持った国。まずそういう背景を知っておいたほうが、ストーリーに入り込みやすい。当然そこには優秀な才能をもったドイツ生まれのトルコ人もいるわけで、本作の監督もその一人。異郷で暮らす外国人にとって故郷は「魂の帰着する場所」であり、本作のプロットの発想は必然の産物に違いない。 クスっと笑えて、ホロっと泣けて、ほっこり良い気分になれる映画を観たければ是非オススメ。 またもや素敵な作品に出合えて嬉しい。

スタッフ・キャスト

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基本情報


タイトル
おじいちゃんの里帰り

原題
ALMANYA - WILLKOMMEN IN DEUTSCHLAND

上映時間

製作国
ドイツ/トルコ

製作年度

公開日