ここから本文です

とらわれて夏 (2013)

LABOR DAY

監督
ジェイソン・ライトマン
  • みたいムービー 197
  • みたログ 808

3.90 / 評価:512件

解説

「ライ麦畑の迷路を抜けて」などで知られる作家、ジョイス・メイナードの原作を実写化したラブストーリー。ひょんなことから逃亡犯の男性をかくまうことになった女性が、彼と惹(ひ)かれ合った果てに重大な決断をする5日間を見つめていく。監督は『ヤング≒アダルト』などのジェイソン・ライトマン。ケイト・ウィンスレット、ジョシュ・ブローリンら、実力派俳優が結集する。彼らの熱演もさることながら、人生や愛のあり方に深く迫ったドラマも見応え満点。

シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ

9月初めのレイバーデーの連休が迫る、アメリカ東部の閑静な町。シングルマザーのアデル(ケイト・ウィンスレット)とその息子である13歳のヘンリー(ガトリン・グリフィス)は、逃亡犯のフランク(ジョシュ・ブローリン)と出くわしてしまう。絶対に危害は加えることはないという言葉を信じ、アデルは彼を自宅にかくまうことに。やがて、家や車を修理し、料理を作り、ヘンリーに野球を教えるフランクに安らぎを覚え、魅了させられていくアデル。そして、人生を大きく変えかねないほどの重大な決意をする。

シネマトゥデイ (外部リンク)

映画レポート

(C)MMXIII Paramount Pictures Corporation and Frank's Pie Company LLC. All rights Reserved.
(C)MMXIII Paramount Pictures Corporation and Frank's Pie Company LLC. All rights Reserved.

「とらわれて夏」母親と脱獄囚、そして13歳の息子が過ごす運命の5日間

 たとえ一緒に過ごした時間は短くても、人生に大きな意味を持ちつづける人がいる。シングルマザーのアデルと脱獄犯フランクのラブストーリーであり、そんな2人を見つめる13歳の息子ヘンリーの成長物語でもある5日間が描きだすのは、そうした運命の出逢い。

 脱獄犯との恋は一歩間違えばメロドラマになりかねない世界だが、そこは実力派ぞろいのキャストである。息子を守ろうとする母の強さを見せる一方で、フランクとの愛によって再び女としての輝きを取り戻すアデルを演じるケイト・ウィンスレット。性に目覚める難しい年頃でありながら、女をよみがえらせる母親を嫌悪するどころか、フランクに父親像を重ね、男としての憧れすら抱くヘンリーを演じるガトリン・グリフィス。そして、フランク役のジョシュ・ブローリン。それぞれが抑制のきいた演技で、幾層にも重なった思いを繊細な表情のなかに浮かびあがらせる3人の素晴らしいこと!

 なかでも、脱獄犯という響きとは裏腹の優しさで母子を包み、力仕事はもちろん、美味しそうなピーチパイまで焼いてくれるフランクの男っぷりときたら、アデルならずともときめかずにいられないほど。しかも、それほどの人物であるフランクがなぜ刑務所に入ることになったのかをひも解くフラッシュバックがまた情感をかきたてる。彼が追われる身であるというサスペンスとあいまって、大人の恋も少年の成長もいっそう深みを増していく時間は実に濃密。ずっとその世界に身を委ねていたいくらいだ。

 だが、本当の感動は、彼らが過ごした5日間の先にある。フランクとの出逢いがアデルとヘンリーにもたらしたものの大きさと温かな余韻に包まれたら、3人がピーチパイを焼くシーンがひときわ幸福によみがえって、無性にフランクのピーチパイが食べたくなるはず。(杉谷伸子)

映画.com(外部リンク)

2014年4月24日 更新

本文はここま>
でです このページの先頭へ