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エレニの帰郷 (2008)

TRILOGIA II: I SKONI TOU HRONOU/THE DUST OF TIME

監督
テオ・アンゲロプロス
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  • みたログ 107

3.51 / 評価:71件

非常に難解な遺作

  • 美@華 さん
  • 2014年2月3日 14時10分
  • 閲覧数 2243
  • 役立ち度 3
    • 総合評価
    • ★★★★★

アンゲロプロス監督の遺作The Dust ofTime観ました。数々の作品を観ましたが今回はギリシャが舞台ではなかったみたいですが。ギリシャ少国民の悲痛な歴史(極右独裁、ドイツ占領、戦争、亡命、難民、ファシズム、コミュニズムなど)背景に政治犯として20世紀の激動の時代に翻弄されて生きた人々を抜きに語れない。映画は20世紀末の現在、ローマのチネッタの撮影所に監督A(ウイレム・デフォー)がやってくる。ベルリンを舞台に歴史的事件と両親の私的人生を描こうとする困難を監督Aが語ろうとする物語。監督Aの母エレニ(イレーヌ・ジャコブ)は女子大生時代に秘密警察に逮捕されテサロニキ(ギリシャ北部の都市)収監所に。そこから女性囚人と脱走する。恋人スピロス(ミシェル・ピッコリ)と離れ離れになる。1953年4月27日恋人スピロスはギリシャ難民の町テミルタウ(旧ソ連のカザフスタンの都市)辿り着く。そこで母エレニはドイツ系ユダヤ難民ヤコブ(ブルーノ・ガンツ)と集会に参加していた。恋人スピロスはようやくタシケントで再会しスターリンの死で混沌とした状況下エレニは息子(A)を電車の中で妊娠する。2人は逮捕され別々の車でシベリア送りになる。ヤコブもエレニとの関わりでシベリア送りになりささえる友となる。エレニとスピロスの間に生まれた息子Aはヤコブの姉ラケルの協力のもとモスクワへ逃げる。恋人スピロスは交換出獄で音楽家としてアメリカへ逃れる。1974年12月31日エレニはヤコブと共にオーストリアへ越境に成功する。エレニは恋人スピロスのいるニューヨークへ向かう。ヤコブもエレニとの思いを断ち切りたくなくイスラエルへの帰郷を捨ていっしょにニューヨークへ向かう。エレニはニュ-ヨ-クでスピロスの居場所を探し続ける。彼は見知らぬ女性と暮らしていた。驚きの余りカナダに向かう。そこで徴兵忌避の為滞在していた息子Aと再会する。時代が1999年現代に移り監督Aはベルリンでエレニ、スピロス、ヤコブの3人に再会する。監督Aの妻と離婚し娘エレニも憂鬱で自殺こころみる。過去の思い出にとどまらず現代の問題をかかえ20世紀を終ろうとしていた。母エレニは病死。エレニを思いつづけた年老いたヤコブは帰るところがないと投身自自殺。物語はベルリンの壁崩壊の象徴ブランデンブルグ門をスピロスと孫娘エレニが手をつないで微笑んで歩いている エンド。そこで難解なのは死の間際母エレニが娘エレニと手をつないでいるとき手から水が落ちるシーン。第3の翼の意味。ラストシーン(孫エレニは21世紀に引き継がれるのか。どこに行くのか)母エレニは帰る場所がなくなってしまった人たち、20世紀の動乱を象徴する女性を描きたかったのか帰郷が具体的に描かれなかったのはなぜか。時の埃に埋もれてしまう記憶。とにかく難解であるが素晴らしい監督でした。

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