2015年7月18日公開

シネマ歌舞伎 新歌舞伎十八番の内 春興鏡獅子

702015年7月18日公開
シネマ歌舞伎 新歌舞伎十八番の内 春興鏡獅子
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作品情報上映スケジュールレビュー

あらすじ・解説

獅子頭が祭壇に置かれた江戸城の大広間で、小姓の弥生(中村勘三郎)が余興として舞をお披露目することになる。家老(大谷友右衛門)たちが今か今かと登場を待ち受ける中、彼女は恥ずかしさのためいったんはその場を逃げ出す。ついに腹をくくって舞を披露し始めるが、祭壇の獅子頭を手にした瞬間に弥生に獅子の精が憑依(ひょうい)し……。

シネマトゥデイ(外部リンク)

作品レビュー(2件)

かっこいい33.3%ファンタジー16.7%かわいい16.7%ゴージャス16.7%ロマンチック16.7%

  • とみいじょん

    5.0

    ”伝統”歌舞伎の王道の一つ。ご堪能あれ。

    世話物・時代物等ある歌舞伎の中でも、舞踏劇に位置付けられる作品。  通し狂言ではなく、ハイライト(作品中人気の高い場面)を集めて三部構成で演目を組む場合、ハードな人情劇の口直し的な意味合い?で真ん中に持ってこられることが多い舞踏劇。口直し的と書いたけど、どの舞踏劇も華やかで、「これぞ!歌舞伎!」らしさが満載で、舞踊の技が誤魔化しなしで問われるので見応えあります。 唄い方が台詞を唄っているので、聞き取れる方は聞きながら踊り・所作を観ると面白い。けっこう際どいこと言っていたりします。けれど、聞き取れなくたって、踊りと囃子を堪能できる。日本語がわからない方にも良いのではないでしょうか。いかにも”ザ・歌舞伎”です。初心者にもお勧めだと思います。 そんな舞踏劇のひとつであるこの作品。  作品の成り立ち、難しさは映画の冒頭で勘三郎丈が語って下さる。  そう、この演目の見どころは、前半女役やって後半男役をやるところなんじゃないか。10代の小娘から、獅子の精という勇壮な男役という振り幅!誰だ、こんなの考えたのは!と言いたくなってしまう。それだけじゃない、『寄生獣』のミギ―のように、途中から体の一部に獅子が宿り自分の思惑と違うことをし出すのに対して無駄な抵抗を試みる。ほとんどパントマイムのような所作まである。よほどの技量が無ければ務まらない役。 正直、勘三郎丈は女形ではないからか前半の”小娘”はちょっと無理があるかな。  春興鏡獅子ではないけれど、素顔は40代のおじさんだった女形の中村扇雀丈(当時・現坂田藤十郎丈)が演じたお初は10代だった。女形もやる尾上菊五郎丈(寺島しのぶさんのお父さん)も、素顔はおじさんだったけど、舞踏劇での小娘は初々しかったかな。  でもやはり、勘三郎丈は梨園の御曹司。踊りの綺麗なこと。大道芸人よろしくのアクロバティックな振りつけもあり。それを観ているだけでもうっとりくる。 転じて、獅子の精になってからは圧巻。アクロバットか体操選手かと言いたいような舞。着地もピタリと決まり、しかも息が上がっていない。どんだけ体力あるんだ。何かコツでもあるのかしら?腰や膝がやられないのかといらぬ心配をしてしまう。  そこにたどたどしい、自分の踊りを踊るので精いっぱいのかわいらしい子役の蝶々が絡む。 囃子方もすごい。  勘三郎丈が踊っている時は勘三郎丈に注意がいってしまって見過ごし(聞き過ごし)てしまうが、子役と勘三郎丈が引っ込んだ後のセッション。三味線の独奏。あれだけの弦とバチでなんとういう妙技。早引き。叩きつけるような音。躍動感。ギターセッションのようだった。  そして続く、小鼓・大鼓・太鼓、横笛。間を外しても、音を間違えても、強さを間違えても全てが台無しになる。オーケストラのように指揮者がいるわけではない。周りの人間との間合いをよんでの演奏。ジャズセッションをみているよう。ジャズセッションと違うのは、観客はすでにこの曲を何べんも聴いていて知っている。うまいはずし方ならうまいアドリブ・工夫として受け入れられるが、へたにはずしたら…。客とも真剣勝負。 そんな全ての人が力を結集した作品。  NHKの録画・中継放送のように舞台をひたすら写した作品。演出的なひねりはない。舞台と違うのは、小道具渡す後見人とのやりとりを間近で見られること。舞台に上がっている人の表情を間近で見られること。  そんな役者同士の気迫も堪能できます。  シネマ歌舞伎の唯一の欠点は、上映中に拍手したくなっても躊躇してしまうことかな。  そんな妙技の数々に酔いしれてください。

  • asa********

    5.0

    すばらしい、の一言です。

    作品の冒頭で、勘三郎さんが「春興鏡獅子」に対する想いを語り、取り組む姿勢を紹介する映像が流れます。若いころから演じてきたけれど、「やっと心技体が揃った」と語る舞台は必見です。平成21年の「歌舞伎座さよなら公演」の姿ですが、熱望していた新しくなった歌舞伎座での公演も見たかったなと思いました。

スタッフ・キャスト

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中村勘三郎[18代目]小姓弥生、後に獅子の精
片岡千之助胡蝶の精
中村歌江局 吉野
中村吉之丞[2代目]老女 飛鳥井
市川高麗蔵[11代目]用人 関口十太夫
大谷友右衛門[8代目]家老 渋井五左衛門

基本情報


タイトル
シネマ歌舞伎 新歌舞伎十八番の内 春興鏡獅子

上映時間

製作国
日本

製作年度

公開日

ジャンル