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鑑定士と顔のない依頼人 (2013)

LA MIGLIORE OFFERTA/THE BEST OFFER

監督
ジュゼッペ・トルナトーレ
  • みたいムービー 495
  • みたログ 3,537

3.77 / 評価:2525件

ラストシーンを楽しみましょ!

  • per******** さん
  • 2021年6月15日 3時50分
  • 閲覧数 2282
  • 役立ち度 2
    • 総合評価
    • ★★★★★

観ているうちに薄々最後のオチが予想できて、途中からは完全に「あんた騙されてるよ」視点で主人公を見ていました。二次元の女性ではなく、初めて生身の女性に恋をした主人公。せっかく掴んだ幸せなのに、よりによって彼女自身の手で奪い去られてしまうなんて。

ラストシーン。プラハのカフェに1人で座る主人公。彼以外の客は全員2人連れ。大小の歯車で装飾された壁面にはこれまた大小とりどりの時計がそれぞれに時を刻んでいる。まるでこのカフェ自体が巨大なオートマタのよう。

色々なレビューを見ていると、このラストシーンには大別して以下のような解釈があるようです。

(1)プラハに引っ越して以降の話は全て精神病棟に収容された主人公の妄想。
(2)主人公が精神病棟に収容されたシーンが本当のラスト。時間軸が逆転している。
(3)プラハのカフェで来るはずのないクレアを想い、見果てぬ夢を追い続ける主人公。
(4)クレアと再会の約束をし、プラハのカフェで期待と不安と共に待つ主人公。

(1)~(3)は主人公が哀れな結末で、それはそれで哀愁があってよいのですが、私のイチオシは(4)です。
私は主人公が精神病棟で受け取った手紙の束にはクレアからのものがあったと思います。廃人同然だった主人公はそれを見て生気を取り戻します。なぜならそこにはクレアが詐欺仲間を裏切って絵を取り戻した事、思い出のカフェでその経緯を話したいと書かれていたからです。はたしてクレアの話は本当なのか? 彼女は本当にここへやって来るのか? そんな不安気な様子がカフェで待つ主人公の挙動に表われていました。

この後、きっと主人公はクレアと再会したことでしょう。かつて「オートマタは不完全な自分のよう」と形容していた主人公ですが、晴れてこのカフェが表象する巨大なオートマタは最後の部品(クレア)を得て完成しました。そしてまた主人公の「いかなる贋作の中にも必ず本物が潜む」の言葉通り、人を騙してナンボの詐欺の中にも真実の愛があったというわけです。

そう考えたほうが楽しくないですか?

詳細評価

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