2014年1月11日公開

鉄くず拾いの物語

EPIZODA U ZIVOTU BERACA ZELJEZA/AN EPISODE IN THE LIFE OF AN IRON PICKER

742014年1月11日公開
鉄くず拾いの物語
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作品情報上映スケジュールレビュー

あらすじ・解説

ロマ族のナジフ(ナジフ・ムジチ)とセナダ(セナダ・アリマノヴィッチ)夫妻は、2人の幼い娘と共にボスニア・ヘルツェゴビナの小さな村で生活している。ナジフは拾った鉄くずを売る仕事で生活費を稼いでおり、彼らは家族4人で貧しいながらも幸せな日々を送っていた。ある日、彼が仕事から戻ると妊娠中のセナダが激しい腹痛でうずくまっていて……。

シネマトゥデイ(外部リンク)

本編配信

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予告編・動画

作品レビュー(36件)

切ない31.0%悲しい22.4%絶望的20.7%泣ける12.1%勇敢3.4%

  • huj********

    4.0

    ネタバレ感動物語とは全く違う淡々とした静穏描写

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • dkf********

    3.0

    映像に力のあるドキュドラマ

    「ノー・マンズ・ランド」が素晴らしく良かったダニス・タノビッチ監督作ということで大いに期待して鑑賞。前知識一切なかったが、74分というちょっと経験のない「短尺」、ドキュメンタリータッチのドラマであることにまず驚く。 最初こそ、こんなストーリーを劇映画にするのはどうか?とも思ったが、観ていくうちにドキュドラマならではの緊張感と映像の力にグイグイ惹きつけられた。 想い出のつまった自分の車の解体シーンはまるで屠殺の光景を見るような切迫感と息苦しささえ感じるが、ロマにとって、生きていくこということはまさに日々戦いであることを思い知る。(とはいえ、このナジフ一家は家も車もあるし、テレビにDVDまであるのだから、ずいぶんマシな暮らし向きだろう)日本に生まれてきた我々の幸福を感じずにはいられない。 短いからといって手軽に観るような内容ではないが、観た人の心には必ず印象を残す強いメッセージを持った作品だと思う。

  • mee********

    2.0

    退屈な再現フィルム

    そりゃ、ボスニアの現状を告発する必要から、 こうした映画を作成する意図は解るよ。 でも、辛い生活の再現フィルムを 延々と見せられても、僕は、と言うか、 大抵の日本人は退屈するだけでしょう。 ただ、「実話に基づく真実の物語」とか宣伝して、 すごく詰まらない映画が多い昨今、 当事者を使って再現フィルムを作ってしまうというのは 手法としては斬新で、ベイズド・オン・トゥルーストーリー 此処に極まれりという感はありました。 「そうか、この手があったか」と感心させてくれた点に、 ★ふたつ進呈します。

  • fg9********

    4.0

    実際の家族をそのまま起用

     …あらすじは、解説のとおり。  ボスニア・ヘルツェゴヴィナに暮らすロマの一家の物語。  冒頭、主人公らしき男性が森に分け入って木を切り倒しているので、何をするのかと思っていたら寒さを凌ぐ薪を用立てていたのだった。  その主人公の男性・ナジフは、鉄くずを拾い集めては売り捌いて、妻・セナダと2人の幼い娘と暮らしていた。  無邪気に遊び戯れる娘たちの様子から、貧しいながらも幸せな暮らしを送っていることが解かる。  そんなある日、妊娠していたセナダが急にお腹が痛いと言い出したので、都会の病院へ駆け付ける。  取り敢えず出血を抑える処置だけはして貰ったが、緊急掻爬の手術費用は980マルクもかかるという。  そんなお金の持ち合わせのないナジフは、『分割にして貰えないか』と頼み込んだが、その病院の院長からは冷たくNOの決定を下される。  一旦は家に帰ったもののセナダの体調はいよいよ悪化し、このままではセナダの命は危ないと再度その病院を訪れて切々と懇願してみたが、手術費用がなければ手術は出来ないの一点張りだったので、引き下がるしか術はなかった。  ナジフは、『なぜ神は貧しい者を苦しめるのだ』、と嘆く場面では目頭が熱くなってしまう。  しかし、なんとしても妻の命を救いたいナジフは、国のある機関に助けを求める。  その機関は協力的で、そこの職員が病院に掛け合ってくれることになったが、病院から二度も拒否され続けたセナダは、最早疲れ切ってしまっていて、行っても徒労に終わると固く心を閉ざしてしまった。  万策尽きたかに思われたが、そもそも保健証が無かったのが事の始まりだったので、セナダの妹の「保険証」を借りて別の病院へ行き、妹に成り済まして手術を受けようとする。  話しが長くなってきたのでこの辺で止めるが、成り済ましも手術も無事に成功したものの、今度は術後の高額な薬が必要となってしまうのだ。  オンボロ車ではあるが、ナジフにとっては唯一の財産とでもいうべき車を解体し、それを鉄くずとして売り払い、薬代に充てるシーンも切なかった。  こんな実話が丸でドキュメンタリーのように描かれていたので、後で調べてみると、新聞記事でこの出来事を知ったダニス・タノヴィッチ監督が、実際の家族をそのまま起用して、9日間の撮影、13,000マルクという短時間低予算で映画化してしまったそうだ。  クリクリおめめのお嬢ちゃん二人が無邪気に遊ぶ戯れる様子がとっても素敵だったが、監督は自然体に撮ろうと随分苦労したらしい。  病院の待合室のシーンでは、実際にあったチョコレートの自動販売機に、わざと大きさの合わない小銭を渡して「チョコレート買っておいで」と言い、当然、子供たちがいくらお金を入れても出てこない状況を作り、自動販売機に夢中にさせたと言う。  なお、本作で、ナジフはベルリン国際映画祭で主演男優賞をとることができ、彼はボスニアでは有名人となり、公園の清掃員という職も手にし、保険証も手に入れることができ、その後、彼らの間に新しい子供も誕生したと言う。  『愛する人を守るため、人は何ができるのだろう』というのが本作のキャッチフレーズだそうだが、本作の出演を契機として、ナジフの家族の生活が多少なりとも豊かになったことはことは喜ばしい限りだった。

  • kih********

    4.0

    格差がひどいから貧しい惨めさを拡大する。

     実話再現ドキュメンタリー映画、ではないそうだ。そりゃそうだろう。そこに、主張点をはっきりさせて、それをありきたりの言葉ではなくて、映像によって、静かにそして激しく訴えていく。ドラマだ。  ストーリーは至って単純。鉄くず拾って金を得る貧しい家庭の物語だ。奥さんの流産の治療費が払えない。近隣の人々の助けでなんとか切り抜けるのだが……、というところで終る。やはり、ドキュメンタリーか。  極貧、赤貧の物語は邦画でも洋画でも沢山みてきた。この貧乏物語は、貧乏のどん底という程ではない。戦後日本の混乱期にどこにでもあった程度の貧しさだ。まだまだ生きていける。ただ、現代の貧しさは質がちがうのだ。医療保険費を払えないけど、携帯電話は持っている。鉄くずを拾い乍らも自分の車を持っている。では、日本の昭和の時代の貧しさとどう違うのか。  格差だ。一方で(原子力発電所を思わせる)でっかい発電所がある。一方で、その近くに住んでいて、薪を集めて暖をとる家庭(集落)がある。保険に加入できる豊かな家庭では治療費は安くて済む。保険費を払えない貧しい家庭は法外な料金が請求されて、事実上治療は受けられない。この格差が惨めさを増幅する。発電所もなく、保険制度もなければ、惨めさは左程でもなかろう。  福祉の制度も、惨めさを和らげるほどには至らない。この『鉄くず拾い』の家庭は、今回はどうにか危機脱出したものの、さて、次にはどんな危機が……。溜め息が出る。鉄くずを拾い続け、薪割りを続けるしかないのか。  評論家のコメントを入れればドキュメンタリーということになろうか。評論を拒否して、観客に溜め息を吐かせて、……、というのが映画作品ということだろうか。

スタッフ・キャスト

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受賞歴

ベルリン国際映画祭第63回

審査員特別賞・銀熊賞銀熊賞(男優賞)

基本情報


タイトル
鉄くず拾いの物語

原題
EPIZODA U ZIVOTU BERACA ZELJEZA/AN EPISODE IN THE LIFE OF AN IRON PICKER

上映時間

製作国
ボスニア・ヘルツェゴヴィナ/フランス/スロヴェニア

製作年度

公開日

ジャンル