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光にふれる (2012)

逆光飛翔/TOUCH OF THE LIGHT

監督
チャン・ロンジー
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3.70 / 評価:91件

解説

台湾出身の盲目のピアニスト、ホアン・ユィシアンの実話を基に描く感動作。全盲ながらも類いまれなピアノの才能を持つ青年と、ダンサーを志す女性の出会いを通して、お互いに夢に向かって奮闘する姿をみずみずしいタッチで描き出す。ホアン・ユィシアン自身が主演を務め、相手役を台湾の女優サンドリーナ・ピンナが好演。さまざまな困難を乗り越え、母の愛や友情に包まれて羽ばたく主人公の姿に勇気をもらう。

シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ

生まれたときから目が見えないユィシアン(ホアン・ユィシアン)は、台中で花農家を経営する両親と幼い妹と一緒に生活していた。ピアノの才能に恵まれた彼は台北の大学に進学が決まり、母親(リー・リエ)の運転する軽トラックで大学の寮に向かう。視覚障害者を初めて受け入れた大学では、ユィシアンの移動を日直のクラスメートが手助けすることが決まり……。

シネマトゥデイ (外部リンク)

映画レポート

(C)2012 Block 2 Pictures Inc. All rights reserved.
(C)2012 Block 2 Pictures Inc. All rights reserved.

「光にふれる」映画の「静けさ」「無音」に身を任せ、「光にふれる」まで

 全盲のピアニストとダンサーを目指す少女が主人公。「光にふれる」というタイトルが彼らの一挙一動に反応し、様々な意味をそこにもたらす。光とは何か、ふれるとはどういうことか? そんなことを自問自答しながらこの映画を観た。いや、自問自答する時間をこの映画が与えてくれた。

 オンシジュウムという花が登場する。主人公の両親が育て販売している花だ。別名ダンシング・レディ。洋ランの一種で、黄色の可憐な花びらの広がり方が、まるでダンサーがダンスしているように見えるのだ。その凛とした姿。透明な空気の中に、その花独特の小さな世界をくっきりと浮かび上がらせる。思わず耳を澄ましてそれを見つめてしまうような、繊細さと華やかさがそこに同居している。そんな花を見つめる視線が、同じように主人公たちの姿を捉える。

 おそらく、この映画の音響設計故なのだろう。音のない静けさが、はっきりと「静けさ」という音を持つ。そこに映された映像が持つ可能性としての「静けさ」を、映画に付けられた無音が増幅させているといった感じだ。ダンサーが音楽ではなく心の中で鳴る音を聴いてその音に身体を任せるように、この映画もキャメラが見つめる風景の「無音」に身を任せる。そこに小さな震えがうまれる。スクリーンから漂い出したその震えは、私たちの身体を包み、そのとき私たちは「光にふれる」ことになるだろう。そしてその後、現実の世界も違って見えるはずだ。(樋口泰人)

映画.com(外部リンク)

2014年2月13日 更新

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