咽び泣きたくなるような感慨に浸れるかも…
- fg9***** さん
- 2017年3月9日 15時43分
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…あらすじは、解説のとおり。
高校生活最後の夏を迎えた4人の高校生の心情の移ろいが、繊細かつ丁寧に描かれていて好感が持てた。
その4人を演じるのは、浅井由(池松壮亮)、ハジメ(前野朋哉)、入江杏(橋本愛)、ハル(小林涼子)だ。
池松、橋本の高校生姿にもなんら違和感を感ぜず素直に溶け込めたが、ハルを演じた小林涼子がツボだった。
超ミニの制服の裾からスラリと延びた脚、また、ホットパンツ(古い表現)から突き出したおみ足は、眩しいったらありゃぁしない。
このハルは年上の男と一緒に暮らしていたが、由とはタメ口をききながらも密かに思いを寄せていて、文化祭の日に両思いになるシーンでは目頭が熱くなってしまった。
一方の由は、小学生時代から杏と肝油ドロップで繋がっていたが、日増しに美しくなっていく杏に思いの丈を打ち明けられず、また、自分の真の気持ちを持て余してもいるのだった。
そんな折に、ハジメから杏との仲立ちをお願いされて、そのことを介して自分の裡に占める杏の存在に気付いていくというストーリー。
話しが前後してしまっているが、それから〇〇年後にスーパーマーケットで肝油ドロップ繋がりで由と杏は偶然出会う。
杏の左手の薬指にはリングが光っている。
その杏が尋ねる。
『ハルちゃんと一緒に暮らしているの?』
由は答える。
『はい…いや~』
この曖昧にボヤカシテ幕を閉じるところが、『肝油ドロップ』ならぬ、タイトルの『大人ドロップ』たる所以なのだろう。
青春真っ盛りの人達が観るよりも、昔日に青春を置き去りにした方々が観ると、咽び泣きたくなるような感慨に浸れるかも知れない。
男勝りの女先生、美波、香椎由宇の女優陣も良かった。
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