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そこのみにて光輝く (2013)

監督
呉美保
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4.01 / 評価:3456件

健康保険・無保険者の実態

  • sam***** さん
  • 2014年5月1日 17時40分
  • 閲覧数 5858
  • 役立ち度 62
    • 総合評価
    • ★★★★★

介護認定を受ければ良いのにという、実態を知らないで、あまつさえ「この監督は本当の底辺を知らない」と嘯くレビューを見ていて、少々腹が立って、解説したくなりました。

色々な理由で、国民健康保険に加入していない人がたくさんいます。その人は勿論、介護認定を受けることが出来ません。介護保険証は健康保険証とセットだからです。

救命救急には、国保に加入していない方が、ときどき運び込まれます。病人は本当は、これらの人を受け入れなくはありません。医療費を徴収できない場合が多いからです。アメリカでは、どのような保険に加入しているかで救命救急を平気で断ります。日本は「皆保険」と偉そうに説明する政治家もいますが、実態は悲惨です。

会社で組合保険に加入していれば、給与天引きですので、加入していないなどと言う事態は想像できないかもしれません。

会社を辞めたり、国保のまま転居して市区町村が変わる場合、国民健康保険の加入申請が必要です。しかし、国保は、継続性の原則というものがあり、組合保険が終わった時点から保険証を支払う必要があります。

生活が困窮し、保険料が払えない人は、この加入申請を見送るケースがあります。

万一、事故等で無保険のまま病院に担ぎ込まれると、病院から国保の加入に関する説明を受けることになるでしょう。そこで、無保険の期間の保険料を支払わないと、加入出来ないという事実に直面します。最大2年分の過去に遡った保険料の支払を要求されます。勿論、月々の保険料も払う必要があります。

こうして、無保険のまま流れた場合、常に、最大2年分の保険料に関する壁が底辺を生きる人の前に立ちはだかります。

生活保護認定される場合は、前述の壁は事実上なくなりますが、2年間の家族全員の収入の問題や、働ける家族の人数の問題など、認定には数々の垣根があります。

この映画の家族を考えると、3人も労働可能な家族が存在するので、生活保護認定は難しいでしょう。全員、無保険者であれば、介護認定は受けられません。そのような場合の多くは年金も支給されていないでしょう。

現在の日本のセイフティーネットは酷く脆弱なのです。

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