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百瀬、こっちを向いて。 (2013)

監督
耶雲哉治
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2.57 / 評価:733件

レベルは闘った分だけ上がる

  • yab***** さん
  • 2019年12月22日 11時02分
  • 閲覧数 555
  • 役立ち度 0
    • 総合評価
    • ★★★★★

宮崎は、父親が死んで経営が傾いたテーラー店を立て直すために、呉服屋の裕福な娘神林に近づく。その替わりに、付き合っていた百瀬を、幼なじみもノボルに押しつける。宮崎は、百瀬の自分に対する恋心を断念させようとする。宮崎が仕組んだ打算的な罠。表の話は、実は殺伐としている。
 
しかし表の話と違って、裏の話は、人間味に溢れている。
百瀬は、幼い弟や「妹のために3度の食事を作り、家族に明るい笑顔をふりまいて、一家を支えている。
ノボルの家にダブルデート用の服を選びに行った時の出来事。ノボルの母親が、おやつがわりにパイナップルカレーを作ってくれた。その好意に、「私のために作ってくれたんだから、おいしいに決まってるじゃない」と感激する。家で母親代わりをしているせいか、作ってくれた人の立場に立った物言いが心を打つ。
ノボルは、自分の人間としてのレベルを、”レベル2”と評しながら、必死に恋と格闘している姿が清々しい。
「レベルっていうのは、闘った分だけ上がるもんだから」 ノボルの友人がゲームにかけてつぶやいた言葉が印象的だ。 

そもそも、高校時代は、充電期間なのだから、変に異性慣れする必要なんかないし、恋のテクニックなど必要ない。格闘しただけ、強くなれるはず。宮崎に騙されたおかげで、ふたりの恋は無敵になる。
そんなふたりもどうしたって大人になっていく。母親代わりの百瀬と、読書好きの自信なげなノボルの恋も、歳を重ねれば風化する。それぞれの人生で重ね合うこともなくなる。ただ、闘ったという事実は残ると思いたい。
作品は、ノボルの視点で展開していく。ノボルのその後に、宮崎と百瀬は登場しない。それはおそらく正解だ。特に百瀬は、卒業後の消息が不明。その切なさが、とても心地よい。

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