田舎小藩(地方)のド根性☆見せてやれ!!
- Kurosawapapa さん
- 2014年6月22日 17時53分
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- 総合評価
『 これは、予想外にいいぞ!
いつもはガラガラの映画館も、久しぶりに満席じゃないか☆ 』
そんな支配人の喜ぶ声が聞こえてきそうだった、本作の鑑賞。
久しぶりに、心洗われる思いでした☆
社会の授業で習った「参勤交代」 ~ 藩に財政的負担と莫大な労力をかけ、徳川家に反旗を翻す余裕を与えないために行われた、、、
本作は、そんな参勤交代を終えたばかりの磐城国(福島県)の小藩が、
再度、それも5日で(通常8日かかる)参勤しなければいけない、というもの。
武士道や合戦ものとは違った、最近よく見かけるユーモア系異色時代劇。
見始めは、なんとなく猜疑心があったものの、最後はドップリ☆
一大ミッションをクリアすべく、
貧乏小藩の奮闘ぶりが、コミカル & ハートフル に描かれます。
主演は、皆から慕われる藩主役に佐々木蔵之介。
いかにも人が良さそうでコミカル、
笑いを誘いつつ、時折見せる鋭い眼差しがピリッと引き締める。
ピンチの時、いつも頼りにされる家臣役に西村雅彦。
生まれるアイディアは、たいしたことはないけれど、
このパターンは “繰り返しの手法” によって、つい笑ってしまう。
他にも、 寺脇康文、上地雄輔、六角精児、柄本時生、知念侑李など、
個性溢れる面々。
一見、頼りなさそうな家来たち。
そんな彼らの隠れた才能が、次々と明かされていくシークエンスは見事。
見た目 と 実力 のギャップが、見る側を驚かせます。
美味しい大根の漬け物、 東北なまり、 笑顔、 人情、、、
田舎小藩というシチュエーションが生み出す、沢山の温もり。
また、 ロマンス、 金より大切なもの、 トラウマの克服など、
見る側を楽しませてくれる仕掛けの数々。
隠密(忍び)を交えたアクションシーンも、まずまずの見応え。
“中央” のいじめに対し、それに立ち向かっていく “地方” という構図。
そこには、
智恵、 勇気、 寛容、
そんなエッセンスが根付いている。
現代にも通じるような部分。
地方の小藩が頑張る姿は、思わず心打たれてしまいます。
そして、殿様であっても、
時には走り、 時には泥にまみれ、 百姓出身の娘とも恋をする。
『 時には侍 時には百姓 』
幕府のお偉方にまでツッコミかけて、
“身分” という垣根を取払っていくところに、本作の爽快感が存在。
タイトルからは、想像もつかなかった面白さ☆
深味 よりも、
心地良い風が、何度も何度も、吹き抜けていく感じ。
これからご覧になる方も、
是非、あまり構えず、
風に吹かれるように、スクリーンの前に座ってみて下さい☆
詳細評価
イメージワード
- 笑える
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- 切ない
- かわいい
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