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家路
2014年3月1日公開

家路

1182014年3月1日公開

dou********

4.0

帰れる故郷があることの素晴らしさ

家があるのに帰れない、家路があるのにそこに足を踏み入れることが許されない。 彼らは一体どんな気持ちで日々過ごしているのだろうか・・・考えただけでも胸が苦しくなってしまいます。 この映画は、そんな彼らの胸の内を代弁しているかのような作品でしたね。 原発事故で故郷を追われた人々の生活は、当事者じゃないとその苦労はきっと分からないでしょう。 しかし、この映画を見ただけでも、その苦労のほんの一部ではありますが、少しだけ分かった気がしました。 先が見えない、希望の光が全く射してこない鬱屈した生活。 そして窮屈な仮設住宅暮らし。 震災から3年が過ぎてもこの状態では、精神的にも肉体的にも金銭的にも、もはや限界が近いでしょう。 仮設住宅で人生の終幕を迎えるのは、あまりにも虚し過ぎる。 ラストの描写は現実的ではないけれど、これが本来の人間の暮らしと言える情景だなとしみじみ・・・。 松山ケンイチの表情や田中裕子の表情が、それを物語っていましたよね。 だけに、時間が止まったままの現実が何とも・・・。 帰れる故郷があると言うのは本当に素晴らしいこと。 私も一度は故郷を離れたものの、離れてみて初めて故郷の素晴らしさを実感し、帰ってきた身なので、よ~く分かります。 いつか彼らが家路につける日が来ることを、心から願ってやみません。

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