読書行為の掘り下げ方がイマイチ
- gtk***** さん
- 2015年1月27日 21時29分
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- 総合評価
まあ、お話自体は別段その他のナチスドイツ関係の映画と変わりないので、そこまで心に響いてくるかと言うと響いてこないんですが、この映画は馬鹿みたいにナチスや戦争の暴力表現をしてないところに好感が持てました。
お話が定型的なナチス映画で暴力描写も抑え気味となると、退屈になってもおかしくはないんですが、ジェフリー・ラッシュとエミリー・ワトソンの個性的で存在感のある演技に支えられた為か、特に退屈もせず最後まで興味を持って見られたかと思います。
主役のソフィー・ネリッセちゃんも、その二人に負けず劣らず個性的な顔付きで、凄く存在感のある子だなあと感じました。
暴力の描写を抑えて出来事を事後的に描写することで、幸せな時の印象が余韻のように伝わってくるところが印象的な映画です。
が、イマイチ本泥棒という内容というか意味合いが伝わってこないところが勿体ないなあと思いました。
表現の自由も思想の自由も失われる戦争状態の中で、本を読むことの素晴らしさ等が伝わってくればいいんですが、正直あんまりお話の中に生きていない感じでした。
マックスの怪我の時の読書行為や防空壕の中での暗唱などありますが、あんまり作品の中で力を持つ行為という感じがしなかったところが残念かな。
そこを掘り下げないと、他の作品と比較して異彩を放つのは難しいかと思います。
そこのところが若干残念でした。
ということで★3つにしておきます。
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