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楽園追放 -Expelled from Paradise- (2014)

監督
水島精二
  • みたいムービー 68
  • みたログ 447

3.92 / 評価:409件

ニューロマンサーとディアスポラ

  • iBoat_studio さん
  • 2019年9月25日 3時14分
  • 閲覧数 605
  • 役立ち度 2
    • 総合評価
    • ★★★★★

僕と同じかそれより上の世代のアニメオタク(自分自身はそれに属するほど詳しくない)は、SF小説についてもそれなりの知識を持っていたが、現状のアニメファンはどうなんだろう。
ひとつのジャンルで扱う情報量が増大しているために、ジャンルをまたいで楽しむ人が減り、それぞれがそれぞれのジャンルの小部屋に閉じこもったきりになっているのではないだろうか。

何が言いたいかというと、本作はアニメを観ているよりも、SF小説を読んでいる感覚に近い鑑賞だった。思い出したのは、グレッグイーガンの『ディアスポラ』、それとウィリアムギブソンの『ニューロマンサー』などである。
SF小説に耐性のない若いアニメファンだと、くどくどとした理屈っぽい説明ゼリフにうんざりしてしまうのではないかなと。

しかし、さすが虚淵脚本、おそらく元ネタになっているであろう、上にあげた小説よりもストーリーがきれいにまとまっているし、多少お説教臭さが残るものの、主張したいテーマ性がストレートに伝わってくる。
理屈っぽいだけでなく、デザインもかっこいいし、クライマックスには頭空っぽで見られるバトルもあるので大満足である。
典型的なツンデレ露出アーマーはやや浮き気味ではあるが、そこはあえて減点対象にはしない。

お話として気になったのは、振り返ってみると、本作はAIの心の成長物語のようになっていて、アンジェラたち肝心の人間が、この事件を通してあまり成長しているように見えないために、感動が薄味になってしまっているところ。

人間が承認欲求の奴隷となり、AIの方が功利主義から卒業し自己実現を目指していく、というこの物語の構造から、鑑賞者が何を学ぶのか、そこが重要だと思う。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

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