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この世界の片隅に (2016)

IN THIS CORNER OF THE WORLD

監督
片渕須直
  • みたいムービー 3,535
  • みたログ 3.3万

3.91 / 評価:29,317件

2016年度映画の最高傑作

  • rf_***** さん
  • 2016年11月24日 22時31分
  • 閲覧数 34267
  • 役立ち度 826
    • 総合評価
    • ★★★★★

やられた。
この一言に尽きる。


長らくハリウッドの陰に隠れていた邦画が息を吹き返した、そんな2016年。
つい先日まで、『シン・ゴジラ』と『君の名は』によって、「まだまだ邦画は頑張れる」と希望を感じ、ホクホクしていた。
月に2回以上は必ず映画館に通う映画ジャンキーな私だが、今年のマイベストは、両者で悩んだが最終的に『シン・ゴジラ』のほうが好みだったな、とかそんな感じで今年の映画ライフを終えるつもりでいた。
それを疑ってすらいなかった。

それがまさか年末も近いこのタイミングで、最後に、こんなものを観せられるとは夢にも思っていなかったと言わざるをえない。

やられたよ。
完敗だ。
邦画だとかハリウッドだとか実写だとかアニメだとか、そんな事じゃないんだ、映画の良さってのは。


例えると、『シン・ゴジラ』は観終ってすぐに「何かよく分からないけど、凄い映画を観てしまった」という感想で、すぐに誰かと感想・考察を言い合いたくなる映画だった。
『君の名は』は、映画の途中から劇場内のどこかですすり泣きが聞こえ始め、だんだん大きくなり、エンドロールが始まる頃には劇場内がすすり泣きの大合唱だった。
一方で、『この世界の片隅は』は、観終わると何とも暖かで、でも切なくて、しかし希望も感じるという不思議な余韻に包まれる。
そして映画館の帰り道とかにふと思い出して涙腺が緩む。
なんとか涙を堪えて帰宅するものの、家でご飯を食べた時とか温かい風呂に入った時とかに、また映画の事を思い出して今度は耐え切れず涙腺が決壊するのだ。
そんな映画なんだ、『この世界の片隅に』ってのは。


予算? スケール?
あぁそりゃ『シン・ゴジラ』のほうが掛かってたし、大迫力だったね。
映像美?
まぁ確かにどちらが美麗な映像かって言われたら、私も『君の名は』を推す。

いやでもそうじゃないんだよ!
ストーリー? シナリオ? 脚本?
シンゴジも君の名はも、ストーリー凄かった! でもベクトル違い過ぎて比べらんないよね!
『この世界の片隅に』の脚本が劣ってたとは思わないけれど、別に勝っているとも思わないかな!

上記のように『この世界の片隅に』の細かい要素を洗い出していくと、驚くべき事に私の中でもシンゴジと君の名はに比べて勝っていると思える部分はあまり無い。
だが、全部ひっくるめて一本の映画として観た時に、私はどうしても今年最高の映画として『この世界の片隅に』を挙げるだろう。
この映画には理屈抜きで「最高だ」と言わしめる、そんな暖かな魔力が秘められているように思えてならない。


『この世界の片隅に』。
片渕監督が原作に惚れ込み映画化を熱望し、6年。
その熱意に動かされ、クラウドファンディングで人々が出資し約4000万円もの資金が集まり。
その熱意に共感し、広島の原爆被害者や戦争経験者の方々が映画製作に積極的に協力して。
今年11月、遂にお披露目となったこの映画。
恋愛・家族愛・戦争・ファンタジー・成長物語・日常系......数多くの映画要素が入りながらも、だが決してどれかが疎かになる事なく全てが絶妙なバランスの上に成り立っている。
それに加え、アニメ―ションならではの演出や、のん(能年玲奈)をはじめとする声優陣の作品へのマッチ具合も素晴らしく、まさに良質な日本映画と言えるだろう。


最後にもう一度。
やられた。
この映画を観れて本当に良かった。
そう思う。

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