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福福荘の福ちゃん
2014年11月8日公開

福福荘の福ちゃん

1112014年11月8日公開

sup********

5.0

大好きな映画。

ストーリーは単純なんですよ。 でも、空気感がバツグン! まずはキャストがこれ上にないほどピッタリはまってます。 大島と荒川良良の丸坊主コンビに始まり、仕事仲間の演歌歌手(徳永ゆうき)や変な外人、アパートの危ない住人たち、水川あさみと友達の平岩紙の白々しいコンビ、北見敏之の超キモい写真家、真行寺君枝の怪しい喫茶店や、古舘寛治のカレーの鬼など、どのシーンも切り取りたくなるほどよく出来ています。 音楽の使い方もうまいです!! 序盤の癒し系演歌(徳永ゆうき〜星屑の町)や、終盤の70年代青春系フォーク(上條 恒彦〜出発の歌)、そして映画全体に流れるエコモマイのハワイアンが、場面においても全体においても絶大な効果を発揮しています。 ロケ地もどこをとってもイイ。 ごく当たり前のすごい地味な場所だらけなんだけど、それがかえってすごく癒される。 日本のどこにでもある低山や河川、港などを音楽とともにすごく効果的に使っています。 映画だけじゃなくTVとか、最近の映像ってウザいのが多いじゃないですか。 でもこの映画はウザいところが全然なく、何度でも繰り返し見たくなります。 最初から最後まで特別なものが何もなく地味でも何もかもが優しい。 まったく気負っていない。自然体っていうか・・・。 実は私事なんですが、私、日本も日常もあまり好きになれない人なんですよ。 でも、この映画を見たら、日本や日常が少しイイなって思えてきました。 この映画の登場人物は誰もが病んでいるんです。 過去を引きずってトラウマになっていたり、人を信じられなくていつもナイフを持ち歩いていたり、勉強は出来るけど友達がなくいつも孤独に苛まれていたり・・・。 そのようにこの映画はストーリーも人物も場所も地味でシュールな日常?が描かれている・・・なのに明るいんですね。 この映画全体をとして伝わってくることは、「過ちは誰もが犯してしまう。でも、やり直すことはいつでも出来る。」というものです。 それはエンディングテーマにもなっている出発の歌の歌詞そのものです。 いつまでも化石の街に囚われて怯えていないで勇気を出して出発しよう!!と。

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