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イヴ・サンローラン (2014)

YVES SAINT LAURENT

監督
ジャリル・レスペール
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3.15 / 評価:403件

解説

ココ・シャネルやクリスチャン・ディオールと並び称されるフランスのファッションデザイナー、イヴ・サンローランの伝記ドラマ。若くしてファッション界の寵児(ちょうじ)として活躍する裏で、孤独と重圧に押しつぶされそうになっていた彼の素顔に迫っていく。メガホンを取るのは、『パリ、ただよう花』などに出演した俳優のジャリル・レスペール。『キリマンジャロの雪』などのピエール・ニネが、繊細で複雑なイヴの内面を見事に体現する。次々と現れては画面を彩る、ピエール・ベルジュ-イヴ・サンローラン財団所有の貴重な衣装も大きな見どころ。

シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ

1953年、パリ。亡きクリスチャン・ディオールの後継者として関心を向けられるファッションデザイナー、イヴ・サンローラン(ピエール・ニネ)。デビューを兼ねた初コレクションを成功させた彼は、21歳にしてファッション業界の天才としてあがめられる。そんなイヴとディナーで出会ったピエール・ベルジェ(ギョーム・ガリエンヌ)は、その才能に惹(ひ)かれると同時に恋をする。ベルジュは仕事でもプライベートでもパートナーとしてイヴを支え、彼の名を冠したブランドを一緒に立ち上げてファッションの革命をもたらしていく。

シネマトゥデイ (外部リンク)

映画レポート

(C)WY productions - SND - Cinefrance 1888 - Herodiade - Umedia
(C)WY productions - SND - Cinefrance 1888 - Herodiade - Umedia

「イヴ・サンローラン」繊細な天才サンローランとベルジェの愛を本物のドレスが彩る“公式”伝記映画

 イヴ・サンローランは偉大なデザイナーの名前であるが、その名を冠したメゾンは、彼の生涯の恋人であり、壊れやすい天才であるイヴを支えて会社を切り盛りしたピエール・ベルジェと二人で作り上げたブランドだった。ピエール・ベルジェの視点で振り返るサンローランの物語は、既にドキュメンタリー映画「イヴ・サンローラン」があり、この映画もまたベルジェが大事に守っているイヴ・サンローランのストーリーのリプライズである。ドキュメンタリーはサンローランを亡くし、彼の集めた美術品をオークションに出した後、呆然とするベルジェのアップで終わったが、劇映画である今回は、その時点から彼がイヴ・サンローランとの出会いから別れを振り返る構成になっている。

 クリスチャン・ディオール亡き後、彼の跡を継いで21歳で偉大なるメゾンのデザイナーとなったサンローランとの出会い。フランス陸軍に招集されて精神衰弱に追い込まれた果てにディオール社から切られ、ベルジェとともにメゾンを立ち上げるまでの経緯。モンドリアン・ルックの誕生と、サンローランの創造力がピークに達した、1976年の「バレエ・リュス」コレクションの発表まで、デザイナーの苦難と栄光の歴史をサンローランの財団が所有する貴重なオリジナルのドレスの数々が彩る。極度の緊張とストレスから麻薬に溺れ、危険な夜遊びと愛人との浮気に逃避するサンローランを保護してきたベルジェ。ストーリーだけではなく映画の成り立ちからも、彼の献身的であるのと同時に支配的なサンローランへの愛情を感じる。これは息苦しいほどのラブ・ストーリーである。

 驚くほど華奢(きゃしゃ)で小鳥のような細い首を持つ主演のピエール・ニネは若い頃のサンローランに生き写しだ。サンローランのブランドの公認映画にふさわしい人材である。まったく同じ時期のサンローランの物語をスキャンダラスに描いたもう一本のイヴ・サンローランの伝記映画「Saint Laurent(原題)」の日本公開も既に決まっているので、ギャスパー・ウリエルとニネの演技を比較してみたい。(山崎まどか)

映画.com(外部リンク)

2014年9月4日 更新

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