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ある優しき殺人者の記録
2014年9月6日公開

ある優しき殺人者の記録

A RECORD OF SWEET MURDER

R15+862014年9月6日公開

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4.0

ネタバレ殺人と蘇生のジレンマ

他人を殺すと友人が甦る。 ストーリーは、障害者施設で大量殺人を犯した犯人が、幼なじみの記者に連絡を密に取り、ある古いマンションの一室で日本人のカメラマンと同伴し、撮影しながら何故人を殺し続けるかを明かすという所から始まります 犯人は幼なじみの記者を呼んだ理由は両者のもう1人の幼なじみの女の子が昔、目の前で不慮の事故で亡くなり、犯人の男は精神が錯乱し施設に。 そして施設にいた頃から神の声を聞く様になり、亡くなった幼なじみを蘇生するには、決められた数の人やある条件に合う人を殺せば、その子は甦り、自ら殺した人達も甦ると。 それを聞いた幼なじみの記者は彼が錯乱してると思いつつナイフで脅されカメラマン共々、半ば監禁状態に。犯人の言う神の声によれば、もうじきこの部屋に日本人の夫婦が来て、その人たちを殺し全てが終われば皆が甦る、それまでに一部始終を撮影していてくれ、という話です。 そんな話あるはずがないし、SFでも触れない範疇の設定を見事に映像化した作品。 決して、この作品の犯人の行動自体は肯定されるものではなく、仮に殺人から生まれるモノが良い結果であっても誰かが必ず悲しい思いをする。 そんな心情で、胸糞悪く途中まで鑑賞。 しかし気付けば、私は犯人を応援しているのか囚われた被害者を応援しているのかわからなくなる様な恐ろしさを感じました。 レビューで他の方は日本人夫婦の演技やキャラ設定について不満のお声があるみたいですが、あの稚拙で短気な夫婦がいるからこそ、この映画の展開がラスト凄いことになります。 個人的に白石監督らしくない、かなり良いラストになってます。 ここまでは、この映画の凄い部分や怖さを考察しましたが、 ツッコミどころはいくつかあり、それらは個人の価値観によると思いますがやはり評価のポイントとしては白石監督の得意とする残虐な描写やモキュメンタリー形式でPOVっぽく進む展開の中に余計なシーンが入っていたなと感じました。ので星を一つ下げました。 その余計なシーンは性描写です。亡くなった友人を救う、神がそういうのであれば何だってする、確かに道徳的にはNGな話ですが、それと性描写は違うと思いました、神はそこまでやって良いと言ったなら別ですが、その犯人の一瞬の衝動一つで更にレイティングが上がり埋もれてしまったかな、と個人的に感じました。 少しネタバレしてますが、それでも鑑賞する方へ、かなり過激で血が多い作品ですし、韓流スリラーとは全く違うグロさがありますので、白石監督の作品、例えば「カルト」などで、この監督がどういう傾向の作品を作るかを知ってほしいと思いますし、特に思春期を過ぎた若い方や世間に疲れたと落ち込んでる方には絶対にオススメできない映像となってます。レイティングも15になってますが18でもいいくらいの作品です。 ちなみに余談ですが同監督の有名な「グロテスク」はRの後の数字は決められないくらいエグい映画となってます。

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