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フランシス・ハ (2012)

FRANCES HA

監督
ノア・バームバック
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3.63 / 評価:239件

解説

『イカとクジラ』などで知られるノア・バームバックが監督を務め、自身のホームグラウンドであるニューヨークを舞台にモノクロの映像で描く一風変わった人間ドラマ。不器用な主人公が、彼女を取り巻く個性的な友人たちを巻き込みながら自分探しをする日々を生き生きと映し出す。『ローマでアモーレ』などのグレタ・ガーウィグがヒロインを好演。時に失敗しながらも、軽やかかつ前向きに生きる主人公の姿が鮮烈に残る。

シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ

バレエカンパニーの研究生で27歳のフランシス(グレタ・ガーウィグ)は、大学在籍時の親友ソフィー(ミッキー・サムナー)とニューヨークのブルックリンで共同生活をしていた。ある日、彼女は恋人に一緒に暮らそうと誘われるが断り、その後別れることに。ところがソフィーがアパートの契約更新を行わず、引っ越しすると言ったことで……。

シネマトゥデイ (外部リンク)

映画レポート

(C)Pine District, LLC.
(C)Pine District, LLC.

「フランシス・ハ」夢みる頃を過ぎても大人になれない、愛すべきダメ女に共鳴!

 “ダメ男”は映画のサブジャンルの中で最もポピュラーであること間違いなしなのに、なぜか心の底から共鳴できる“ダメ女”映画は少ない。こうした不満を、一気に吹き飛ばしてくれる快作がやってきた!

 ヒロインは西海岸からニューヨークに出てきたダンサー見習いのフランシス、27歳。同居中の親友ソフィーとは「セックスなしだけどレズの熟年カップルみたい」に親密で、彼女とじゃれ合っている時間がいちばん幸せ。ところが、その親友が現実を見つめて前へと進み、フランシスは置いて行かれてしまう。

 なんといってもフランシスというキャラクターが面白くて瑞々しく、チャーミングなことこの上ない。美人なのに男子から“非モテ”の烙印を押されてしまうのは、ガキっぽくて間が悪く、鈍感なせい。かなりブザマな27歳だ。しかしこのフランシス、凹んで当然な出来事が起きても、止まらない! ウジウジ悩んだり愚痴ったりしないし、ソフィーに対しても拗ねたり責めたりしない。あちこちに青あざを作りながら迷走を続け、踊り続けるのだ。これを応援しないでいられるだろうか?

 フランシスは演じるグレタ・ガーウィグと、ノア・バームバック監督とが共同で生み出したキャラクターだ。ガーウィグは“マンブルゴア映画(若い映画作家たちによる低予算映画のムーブメント)の女王”といわれ、脚本・監督も手がけてきただけに、リアルな感触がたまらない。そんなフランシスの疾走感、ライブ感を映し出すモノクロ映像は、ウッディ・アレンの「マンハッタン」よりむしろ、ヌーベル・バーグの作品を彷彿とさせる。トリュフォーやゴダール映画のスコアが使われているし、街を踊りながら走るシーンに「モダン・ラブ」がかかれば、カラックスの「汚れた血」を連想せずにはいられないだろう。

 そうそう、このタイトルについて「ハ?」と思うのも当然。しかし絶対にネタバレ情報は避けるべし。この映画を見ることは、タイトルの意味を発見しに行く旅でもあるのだ。(若林ゆり)

映画.com(外部リンク)

2014年9月4日 更新

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