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365日のシンプルライフ
2014年8月16日公開

365日のシンプルライフ

TAVARATAIVAS/MY STUFF

802014年8月16日公開

hir********

4.0

ネタバレ「幸せ」が何であるかを見つける実験!

(1) 23歳、独身のペトリは、彼女からフラれた。彼はそのショックで、カードで買いまくりの生活に陥る。だが心は癒されない。3年が経ち、彼は思う。「自分は『モノ』に支配され心が空っぽだ。」彼は「幸せ」が何であるか見つけようと、実験を決意する。 《感想》ペトリは裕福だ。だが彼はシンプルライフ、つまり「シンプル」を目標としたのでない。またエコライフ、つまり「エコ」を目標にしたのでもない。自分が「モノ」に逃げたので、「モノ」から離れて、「何が自分の心を満たすことができるのか」を探そうとした。原題はフィンランド語でTavara(物)+Taivas(天国)、つまり「モノ天国」。 (2) 実験のルールは4つ。 ①持ち「モノ」全てを倉庫に預ける(彼は文字通り裸になる!)、②1日に1個だけ倉庫から持って来る、③1年間365日、続ける、④何も買わない(Cf. ハンバーガーも買わない)。 (3) 実験の始まりは1/1だ。モノを1つ選ぶたびに、考えるペトリ。1日目、雪の中、裸のペトリが走って、倉庫に行く。彼が最初に選んだモノは「コート」だった。彼はコート1枚を裸の体の上に着て、他に何もない冬の部屋で寝る。彼は思う。「コートは寝袋にもなる。」 (4) 以前、ペトリが祖母と話した時、祖母は「本当に大切なのは『モノ』でない。心の在り方、『節度』のようなものよ」と言っていた。 (5) ペトリの実験は、弟や友人たちも、知っている。弟は食べ物を買ってきてくれ協力する。友人たちもペトリが、倉庫から大きい荷物を運ぶとき手伝ってくれる。親友のエーロは手厳しく「現実逃避だな!」と批評。母や父も知っているが、ペトリはすでに独立生活をしているから実験について特に批判しない。 (6) ペトリは6日目までに、毛布、靴、シャツなどを倉庫から持ってくる。シャツを着た時、彼が言う。「コートと違って、シャツは気持ちがいい。」7日目にマットレス。8日目のペトリの感想:「モノによって《幸福度》が増していく。まるで《モノのお祭り》という気分だ。」 (7) ペトリが8日目に言う。「『モノ』は7個で十分だ。」彼は以後10日間、倉庫に行かなかった。18日目に、彼は、自転車や食器類など11個の「モノ」を倉庫に取りに行く。 (7)-2 41日目、母親がペトリのアパートを訪問。「すごく綺麗!」とシンプル生活に感心する。「生活するには20個の『モノ』で足りる」とペトリ。「冷蔵庫が必要だわ」と母親が言う。 (8) 51日目、ペトリは冷蔵庫を、倉庫から持ってくる。スマホは持たない。ただしパソコンは持つ。友人から「お前がスマホを持たないので連絡しにくい。友達より実験が大事なのか!」と言われる。ペトリは「スマホから解放された」と思いつつも、「両親や友人とうまく連絡できない」と悩む。 (8)-2 4か月たって、ペトリはスマホを持つ。 (9) 115日目。ペトリは夜、明るくて眠れないので、カーテンをつける。テーブル、いす、時計はすでにある。仕事(撮影関係)にはきちんと行っている。 (9)-2 153日目。6か月たった。ペトリは、父の実家に預けていた自動車を取りに行く。従弟(イトコ)のピックと話す。「テレビない。」「掃除機ない。」「床に座ってる」とペトリ。そして彼は思う。「必要なモノは100個あれば大丈夫」、「レコード、釣り具、サングラスはいらない」。「何もかもいやだ!」「モノを倉庫から1日1個持ってこなくてよい!」 (9)-3 おばあちゃんがペトリに言う。「人生はモノでできていない。ほかの何かが必要よ。」 (10) ペトリは「モノ」が恋しくなる。ハンバーガーの夢を見る。掃除機が欲しい。彼は、倉庫からベッドを部屋に運ぶ。 (11) ペトリに新たな恋人ができる。213日目に、恋人との初デート。251日目、恋人の妊娠がわかり、アパートにベビーベッドを運び入れ、赤ちゃん誕生の準備を始める。また恋人とのキャンプ、釣り、ドライブなど幸福で楽しい日々が過ぎていく。 (11)-2 302日目、おばあちゃんが森の坂道で転んで入院。お見舞いに行くとおばあちゃんが言った。「人生で大切なのはモノじゃないわ。モノは小道具よ。」 (11)-3 12/25、クリスマスの日、ペトリは恋人と過ごす。そして12/31、彼の「365日の実験」が終わった。彼は思った。「『モノ』は100個くらい生活に必要だ。その次の100個は楽しむため。節度を持ちコントロールしつつ責任をもって『モノ』を所有する。」「人は『モノ』でできていない。」 《感想》「人生はモノでできていない。ほかの何かが必要よ」とのおばあちゃん言葉を、今、ペトリは良く理解した。「実験」を通して、彼は「節度」を身につけ、「モノ」への欲求をコントロールできるようになった。彼は今や「モノ」に逃げることがない。おばあちゃんの言うとおりだ。「人生で大切なのはモノじゃない。モノは小道具にすぎない。」

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