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紙の月 (2014)

監督
吉田大八
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4.01 / 評価:5286件

モンスターの純情

  • Programer's-hi さん
  • 2014年11月23日 23時45分
  • 閲覧数 3759
  • 役立ち度 75
    • 総合評価
    • ★★★★★

この作品、原作既読でNHKの連ドラも見ているので、期待してなかったのが本音。吉田大八監督の映画感性が好きなので、どのように映画化しているか、という興味で見に行きました。

驚きました。よくぞここまでまとめたものだ。映画的な興奮を味わいました。

梅澤梨花(宮沢りえ)は普通では無い。特に、ミッションスクール時代のエピソードが象徴していると思うが、目的のためなら手段を選ばず、犠牲になる人の痛みに極めて無関心なのだ。

彼女が慎ましやかで献身的であればあるほど異常性が強調されてゆく・・・梨花はサイコパスなのだと思う。

口達者で表面的には魅力的。社会的には優秀で評価が高い。嘘がうまく人を操る術に長ける。そして時に衝動的に行動する・・・

200万の横領がバレたシーン。彼女の関心は、ばれたのが200万の件だけだった、という事だけなのだ。全部が露見していないのなら言い逃れができるのだ。この時の宮沢りえの表情は正しくモンスターだった。

何故、あんな若い男に簡単に惚れるのか、という疑問には意味が無いのだ。

このモンスターのキーワードは「献身」である。連続殺人だけがサイコパスなのでは無い。

自らの身を削り尽くす行為の為なら、手段を選ばず犠牲になる人の痛みに無関心である。

夫への「献身」が腕時計で裏切られると、次の「献身」の相手を探して見つける・・・そして、彼女のおぞましさが、吉田大八監督の映画手法に載せて華麗に、そしてサスペンスフルに展開して行く。

最後のベトナムの果物売りのシーンまで、細部まで計算されつくした映像に酔いました。

傑作だと思います。

そうそう、大島優子はうまい。良い味を出してましたね。

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