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ニューヨークの巴里夫(パリジャン) (2013)

CASSE-TETE CHINOIS/CHINESE PUZZLE

監督
セドリック・クラピッシュ
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3.59 / 評価:159件

解説

『スパニッシュ・アパートメント』『ロシアン・ドールズ』に続く、セドリック・クラピッシュ監督によるコメディードラマのシリーズ第3弾。2人の子供に恵まれ、小説家としても活躍する40歳の主人公グザヴィエが、妻に別居されたのを機に自分を見つめ直す。『真夜中のピアニスト』などのロマン・デュリス、『アメリ』などのオドレイ・トトゥ、『ロシアン・ドールズ』などのケリー・ライリーなど、おなじみのメンバーが結集。誰もが味わう人生のおかしさや悲しみをつづった物語に加え、舞台となるニューヨークの街並みも見もの。

シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ

妻ウェンディ(ケリー・ライリー)との間に2人の子供をもうけ、パリで生活しているグザヴィエ(ロマン・デュリス)。小説家としてもある程度成功した彼だが、スペイン留学時の親友であるレズビアンのイザベル(セシル・ドゥ・フランス)から精子を提供してほしいと頼まれる。それが原因となってウェンディとの間に不穏な空気が流れた上、彼女から子供を連れてニューヨークに移りたいと出て行かれてしまう。話し合いのためニューヨークへ飛ぶグザヴィエだが、ウェンディと子供たちが新しい恋人であるエリート金融マンのもとで暮らしているのを見てショックを受ける。

シネマトゥデイ (外部リンク)

映画レポート

(C)2013 Ce Qui Me Meut Motion Picture - CN2 Productions - STUDIOCANAL - RTBF - France 2 Cinema
(C)2013 Ce Qui Me Meut Motion Picture - CN2 Productions - STUDIOCANAL - RTBF - France 2 Cinema

「ニューヨークの巴里夫(パリジャン)」ダメ人生のカオスが楽しい、青春三部作の最終章

 我らがグザヴィエは、期待を裏切らなかった。スペインでの留学生活を描いた「スパニッシュ・アパートメント」(02)、30歳の迷走を描いた「ロシアン・ドールズ」(05)に次ぐ、セドリック・クラピッシュ監督のグザヴィエ・シリーズ第3弾(ちなみに原題を英語にすると、難問を意味する「チャイニーズ・パズル」)。2作目を観たとき、きっと中年になってもグザヴィエはぐだぐだなんだろうな、と誰もが予想したその通りに、40歳になった彼はカオスの中にいる。

 いつも旅の始まりとともに大きくうねりをあげるグザヴィエの人生は、今度はニューヨークへと向かう。10年間、幸せな結婚生活を送ってきたウェンディがアメリカ人の恋人を作り、2人の子どもを連れてニューヨークへ行ってしまったからだ。そこに、留学時代からのレズビアンの親友、イザベルや元カノのマルティーヌがかかわってくる。女たちに翻弄され、ダメ人生に悩み、異国でのトラブルとサバイバルに四苦八苦。相変わらずだ。しかし、ひとつだけ変わったところがある。彼が父親である、ということだ。

 ウェンディに去られてもさほどダメージを受けないグザヴィエだが、子どもたちは別。子どもたちのため、チャイナタウンに住みついた彼は中国系アメリカ人女性と偽装結婚までするハメになる。しかもイザベルの子作りにまで協力させられ、いまや3児の父だ。グザヴィエ役のロマン・デュリスが意外に老けておらず、受難の顔芸がますます冴えて楽しいのだが、“父親”としての顔がときに、非常にせつない。ただ色恋に明け暮れていた青春時代とは、人生の重みが違うのだ。とはいえ重たい映画になっているわけではなく、軽妙さは健在。もちろん前2作を観ていなくても鑑賞に問題はないが、観ていた方が何倍も楽しめることは言うまでもない。とくに、1作目の“あの事件”があのキャラによって繰り返されるくだり!

 青春三部作の終わり方としても、満足のいくエンディング。だが、シリーズはこれで本当に終わりだろうか? トリュフォーのアントワーヌ・ドワネルものは5本あるではないか。さらに年を重ねたグザヴィエに、いつかまた会いたい。(若林ゆり)

映画.com(外部リンク)

2014年12月4日 更新

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