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ニンフォマニアック Vol.1 (2013)

NYMPHOMANIAC: VOL. I

監督
ラース・フォン・トリアー
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3.21 / 評価:273件

貪るようなセックスの裏側に

  • 一人旅 さん
  • 2019年6月16日 12時03分
  • 閲覧数 687
  • 役立ち度 5
    • 総合評価
    • ★★★★★

ラース・フォン・トリアー監督作。

色情狂を自称する女の苛烈な性遍歴を描いたドラマ。

デンマークの鬼才:ラース・フォン・トリアーがセックスを題材に二部構成で描く「ニンフォマニアック」の前編。ある冬の日、孤独な独身男:セリグマンは道端に倒れていた見知らぬ女性:ジョーを部屋に招き入れる。するとジョーはセリグマンに、自身のセックスに関する遍歴を順に語り始めていく―という、ヒロインの少女時代~20代までのセックスに関する体験をヒロイン自身の回想形式で紐解いていきます。

ただひたすらに貪るようにして男とセックスを積み重ねていくヒロインの異様な性遍歴が赤裸々に描かれる―“家族団欒の場では絶対に観てはいけない”映画で(そもそもトリアーが作る映画はことごとく家族向きではないのですが…)、画面に映し出される“ほぼアダルトビデオ”な過激な性描写の連続に言葉を失う衝撃作となっています。しかしながら、ヒロインの自由奔放な性・セックスに対するスタンスの根底には、人間という生き物の動物的側面としての性衝動・性的欲望が素直に表れていて、人間社会が歴史の中で築いてきた道徳や常識に囚われないヒロインの奔放な性遍歴は、それ自体が人間の根源的な姿となって映ります。

少女時代から20代までを描く前編では、ヒロインの無尽蔵な性的欲望の裏側に彼女自身の深い孤独が見え隠れしていて、観念的な愛を自ら放棄する代りに肉体的な結びつきとしてのセックスが、彼女の虚ろな心を満たす(であろう)手段として本能的に選択されてきた事実が明らかにされていきます。色情狂を自称するヒロインの異常な性遍歴を単純に描くのではなく、他者に理解されないヒロインの歪な心理に深い洞察と理解の眼差しを向けた―“人間・心理探求劇”となっていて、釣りやフィボナッチ数列をセックスと関連づけたユニークな考察に、北欧の鬼才:ラース・フォン・トリアーの独創性を見出すことができます。

セリグマンに自身の体験を語る現在のヒロインをシャルロット・ゲンズブールが演じていますが、前編となる本作では若き日のヒロインを演じたステイシー・マーティンが実質的な主演で、色白スレンダーの肉体&様々な男達との濃密な性行為を惜しげもなく披露しています(モザイクの数は数え上げたら切りがない)。また、ヒロインの話の聞き手:ステラン・スカルスガルド、処女喪失の相手:シャイア・ラブーフ、夫を奪われた悲劇の妻:ユマ・サーマン、ヒロインの心温かい父親:クリスチャン・スレイターら多彩な顔触れが脇を固めています。

詳細評価

物語
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