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ニンフォマニアック Vol.2 (2013)

NYMPHOMANIAC: VOL. II

監督
ラース・フォン・トリアー
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3.18 / 評価:224件

受容から抵抗へ

  • 一人旅 さん
  • 2019年6月16日 20時01分
  • 閲覧数 482
  • 役立ち度 5
    • 総合評価
    • ★★★★★

ラース・フォン・トリアー監督作。

色情狂を自称する女の異様な性遍歴を描いたドラマ。

デンマーク出身の鬼才:ラース・フォン・トリアーがセックスを題材に二部構成で描く「ニンフォマニアック」の後編で、前編の最後で不感症に陥ったヒロインのその後を描いています。

前編に引き続き、シャルロット・ゲンズブール演じるヒロイン:ジョーが独身男:セリグマンに自身の性体験を語り掛ける回想形式の作品で、前編では若き日のジョーを演じたステイシー・マーティンが実質的な主演でしたが、後編ではゲンズブールが成熟したヒロインを一人で演じ切っています。

前編における性とセックスに関する知的考察は引き継ぎつつ、過激な性描写の内容については趣きを変え、後編では不感症となったヒロインが自身のセクシュアリティを回復させるべく異質な試みを行う様子を描いています。セックスの概念が前編より拡大され、後編では若いサディストとの挿入を伴わないSMプレイや若い女性とのレズビアン的絡み合いといった、ノーマルなセックスを超えた性の新境地を開拓していくヒロインの魂の彷徨と彼女が導き出す最終的な人生の答えを見つめています。

幼い頃から続いてきた性とセックスを巡る長い旅路の果てに、“本当の自己と人生の本質”に辿り着いていくヒロインの諦観と覚悟が、それまでの作風には見られなかった微かな希望の光を見せる完結編ですが、それでも男の欲望の対象としての存在からは逃れられないという予想外の結末が、孤独に人生を生きるヒロインの新たな闘いの日々(受容から抵抗の日々へ)を予感させる着地となっています。

主演のシャルロット・ゲンズブールは後編に入ってから女優魂を一層見せつける熱演を貫いていますし、後編で初登場するジェイミー・ベル、ウィレム・デフォー、ミア・ゴス、ウド・キア(端役)ら脇を固める役者陣の力演も光ります。

蛇足)
ヒロインの幼い息子が転落死しそうになるシーンは『アンチクライスト』(09)のセルフオマージュです。

詳細評価

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